2023年7月20日木曜日

開校100年目、1学期の終業式

 今日は「1学期の終業式」の日だった。今まで長い間学校に勤務して来たがこれほど長いと思った1学期は無かったように思う。何と言っても「4月30日の開校100周年行事」があったからで、まさに100年に一度の慶事に泰然自若を装っていた私も知らずにプレッシャーを受けていたのだろう。しかし今は、教職員総力で見事にやり切ったと自負している気持ちもあるから、その後も私は充実しており、未だに幸せな余情、余韻に浸っている感じだ。それくらい私個人にとっても何時も開校100年を意識しながら、「浪速改革の成功と成果」を常に気にしながら頑張って来た16年間の日々の積み重ねであった。しかしあの日「バーッ」と全部掃き出し、余韻の中に有ったのがこの1学期だったとも言える。私は今日の終業式を神様にお告げする「神前奉告の儀」で心から感謝の誠を捧げた。ご神慮、ご神恩のお陰で学校法人浪速学院は100年目の大きな山を今日越し、新たな道に歩み出した。私は生徒に対して「温故知新」と言う言葉を使って悠久の歴史にこそ人間の知恵はあると話した。 


「論語」の為政にある「温故知新」とは前に学んだことや昔の事柄をもう一度調べたり考えたりして、新たな道理や知識を見い出し、自分のものとすることであり、古いものをたずね求めて新しい事柄を知る意を言う。「温」はたずね、求めるの意で、一説には、冷たいものをあたため直し味わう意もあると国語辞典は教えてくれている。「故ふるきを温たずねて新あたらしきを知しる」または「故ふるきを温あたためて新あたらしきを知しる」と訓読する。昔のものに学ぶものは無いと言うのは余りにも傲岸不遜であり、歴史に学ぶことが出来るのは人間の特権だ。謙虚であれば人間は何にでも学習することは出来る。「歴史に学ぶ、失敗に学ぶ」は私の唯一絶対の信条である。 


今日は生徒達に先に使ったDVD「浪速100年 夢の軌跡 ヒューマンヒストリー」を上映した。決して学校の自慢話ではなくて「自分たちが学んでいる学校はどのような学校か」を知り、考えて貰う為である。この100年の間には今本校で学ぶ生徒にはうかがい知れない艱難辛苦の歴史があった。しかしその時時の中で生徒と教職員が団結し、浪速を護ってきたからこそ今があり、我らは楽しく充実した日々で成長し、明日の夢に向かって頑張っていることが出来るのは、まさしく学校の絆が今に続いているからであると私は生徒に諭した。 


昼過ぎに春の選抜で全国優勝を成し遂げた空手道部に遅れていた祝い金と道着をプレゼントする儀式を持ち、夏のインターハイでの優勝を期待する旨激励した。又8月中旬にアメリカとカナダに語学留学する生徒3人への留学激励金の授与式に臨んだ。そして14時から「1学期最後の職員会議」を持ち教職員に慰労の言葉を申し述べ1学期を終えたのであるが、私の仕事はまだまだ続き、明日からは「伊勢修養学舎」で高校1年生に帯同し、3年ぶりの五十鈴川での「禊」で心身を浄化してくる。