今日のアラウンドが遅くなったのは高校生全員が伊勢から戻ったことをこの目で確認したかったからだ。土曜日と言えども、大変に忙しい一日で、まず7時50分に高校2年生68人が伊勢に向かって日帰りの「お伊勢参り」に出発した。これは彼らが昨年の高校1年時にコロナの為、伊勢修養学舎に参加出来なかったから、学校としては生徒達への補講みたいなもので設定して行った行事である。要は在学中に一度は伊勢に行って貰う為の学校行事である。本校ではこのように必ず高校3年間の間に一度は伊勢神宮にお詣りする学校行事を「学校設定の必修科目」としているので参加出来なかったら卒業証書を出すことは出来ない内規が昔からある。正規の高校1年生の伊勢修養学舎4班は昼過ぎに無事に学校に戻ってきた。引率の学年主任から詳細な報告を受けたが、大きなトラブルも無く私は安堵した。校長、教頭、神道科の教員は伊勢に残り、上記高校2年生と帯同して動き、16時30分過ぎに学校に戻って来た。私は東征門でバスを出迎え、9日間と言う長丁場を見事にやりきってくれた「通し」の高校校長以下面々を部屋に呼び、伊勢の干物と伊勢うどんを手渡して慰労の言葉を述べた。猛暑の中、本当に良くやってくれたと思う。皆さん、声が枯れていた。
伊勢は今日で終わりかというとそうではない。朝9時に今度は入れ代わり、中学1年生が「伊勢HR合宿」と称してバス4台にて出発した。恐らく名阪道の何処かで伊勢から戻る高校4班を載せたバス4台と伊勢に向かう中学生を載せたバス4台がすれ違ったに違いない。このようなことを想像するのは面白いものだ。私が着任した当時は中学生も伊勢修養学舎として「禊」なども入れた高校と同じフル企画としていたが、まだ小学校6年生気分の抜けていない中学1年生を考えると禊はリスクが高いと判断し、私は止めさせた。この案に当時の中学校のPTA役員と私は対立したが押し通した記憶が今でも鮮明である。浪速中学の生徒は浪速高校に進学して伊勢修養学舎でもう一度伊勢に来られる。私はこれで良かったと思っている。
その代わり、皇學館大學のこの道の大家である渡邊教授の「道徳教育」の授業なども入れたものに改編し、とにかく神宮の深い森に身を置き、参拝を通じて崇高な神の存在を知り、自然の働きや人々の祈りに支えられて行かされているということへの感謝の気持ちを持たせるのが大きな目的である。内宮、外宮、伊雑宮に参拝し、授業も英・国・数の3科目を各4コマやるからかなりハードで就寝が午後11時頃になるから中学1年生には集団行動の鍛錬になる。この合宿を通じて早く一人前の中学生になって欲しいが故の企画であり、大きな効果を生んでいると自負している。
「軟式野球部の活躍が凄い」ことになっている。阪南大高さんを破り、昨日は都島工業さんを破って明日は何回も優勝経験のある超強豪校であるあべの翔学さんとの試合だ。9時から住之江球場で行われる。これは実績や現状戦力を考えると実質的な決勝戦かも知れないと勝手に判断し応援に行くことにした。このように知る人ぞ知る、本校の軟式野球部は大阪の強豪校である。