2023年10月4日水曜日

「不登校、いじめ問題」、感覚を更に研ぎ澄ませ!

 昨夜からのNHK、今朝の朝刊各紙は「不登校」「いじめ」について大きく報道している。丁度昨日は私立学校の定例校長部会があり、ここでも監督官庁である私学課から不登校やいじめ問題について踏み込んだ指導があったと出席した高校校長から夕刻報告があった。全国で「不登校は最多の29万人、いじめも最多の68万件」と言う、信じられないくらい多い数であり右肩上がりが一向に収まらない状況に文部科学省、子ども家庭庁も危機感深め、今後全国の教育委員会や私学への指導が厳しくなってくるだろう。それら最後にはこちらにくる。特に不登校の数値は小中であるが、この29万と言う数値は大きな県の二つくらいに在住する子どもが全員学校に行っていないという驚愕の数値であり、私はこのような状態にあることに日本の将来、国力を懸念している。既に大きな国家問題である。 

29万人は21年度に比べ22.1%の増加で識者は「コロナ禍」で増えたと分析しているがそれだけではあるまい。私は学校と言う組織が家庭や子どもたちから「行かなくて済む」という感じで軽視されてきている兆候の面もあると考える。不登校生徒はまず幼少期からその傾向が出て、何とか小学校や中学校に進学しても結局不登校のままで、通学が出来ず、単位制などの学校に転身していくか中学卒で終わるのが基本パターンである。とにかく不登校要因は複雑で学校で対応出来るのはまず「学校内でいじめに拠る不登校に陥る」ことの防止である。いじめ問題を最大のテーマとして本校は今まで取り組み、大規模な学校として大きな成果を上げていると自負しているが、今後は更に「網の目」を細かくして「いじめの兆候」を早期に把握し「迅速」に対応することを今朝ほど高校中学の校長、教頭全員を呼んで強く指示した。 

「重大事態」に落ち入るのは「対応が後手」に回った時であり、これを一般教員の感性の問題と片付けても問題解決にはならない。「管理職」が自ら目を皿にして常にチェックし、目を光らせることが必要だ。今日からいじめ問題は校長責任で対応するように、明確に私は両校長に厳命した。今後私はあらゆる機会を通じて管理職や分掌長、教員に対して指導を強化して行く積りである。国、そして大阪府から補助金を頂いている私立学校の設置者として当然の責務である。 


現在、学校法人が抱える問題は前述した「不登校」「いじめ」に加え、「生徒の自死」がある。22年度の小・中・高生の自殺者数は21年度から43人増えて411人である。過去2番目の多さだった。1年365日、毎日、児童生徒の1.2人が自殺している状況にある。これも心痛な数値である。又問題発生はクラブ活動からも多い。熊本県教委はサッカー強豪校の県立大津高をいじめ「重大事態」として認定したと昨日報道されていた。昨年1月部員の1年生が全裸で土下座させられ、その様子を動画で撮影されたという。学校がこの事実を把握したのが7月で学校は1か月以上県教委に報告していなかった。これは「隠蔽」と捉えられても仕方がない。 

この状況はまさに今日的学校の管理者の意識が「おかしい、鈍い」と思わざるを得ない。管理職が仕事をしていないのである。報告がないから放置、認識してからも放置、見て見ぬ振りでやり過ごそうと思われても仕方がない。結局最近流行の「第三者委員会」が登場してくることになるが、第三者が出てきても事態は変わらない。「変えるべきは校内の管理職と教員の意識改革」である。学校法人浪速学院はいじめ問題については感覚を研ぎすまし、敏速に対応する。まず「校長が先頭に立って」やらねばならない。教頭は校長を補佐せよ。これが出来ない管理職は交代してもらわざるをえない。私はやる!