府公立中学校校長会は昨日の25日、この春に中学校を卒業予定の66504人の第二回目となる進路希望調査結果を発表した。今朝の朝刊各紙に詳細公表された。「公立特別選抜と私立高校の進路希望調査」である。データは1月16日時点だから些か古いがこのデータで府内私立高校への応募状況、専願者数値のレベルが分かるだけに私立側にとっては他との比較で留意しなければならない重要情報である。この調査によれば今春の私学専願は25.97%で17271人となっている。併願は53.85%で前年度から3.32ポイント下がっている。間違いなく府の施策である「高校授業料完全無償化の影響」だと考えて良いと思う。この流れが今後とも続くのか、現時点では断定できないが個人的には「授業料が無料なら私立に行こう」となる傾向は今後ともじわじわと続くのではと思っている。
中学入試が終わり、次に「高校入試の本格的到来」である。2月10日の本番までに今日のデータを見た受験生と保護者は公立か、私立か、受験先の学校の変更、併願から専願への切り替え等々色々と動きが加速するだろう。我々は「次の3回目の発表」を待っている。「一般公立高校の各校別応募状況」である。今年、公立は数校の募集定員を上げている。公立対私立の募集競争みたいに見えるが果たしてその動きはどのようになるのか?専願が大幅に増えた本校は併願戻りの数は減少すると統計的に考えているが果たして「併願戻り率」はどのようになるのか?極めて興味深い。又公立は定員をアップしているが、授業料無償化の私立選択に走ればその公立は定員割れし穴が空く。これが3年も続けばその公立学校は統廃合の対象になる。元々上げなくてもよいような学校の定員を上げる一方で、私立授業料完全無償化の施策となると本当に複雑で判断の難しい状況が生まれつつある。しかし公立も私立も生き延びるためには「良い教育を展開し、生徒に選んで貰えるような学校にする!」という根本命題がますます浮かび上がってきた。誠実に謙虚に今後とも頑張らねばならない。