2024年1月12日金曜日

大阪の私立「浪速中学校」改革元年として

 今朝の新聞各紙は能登半島地震で大きな被害を受けた石川県輪島市の教育委員会が「市内の中学校全生徒数400人の集団避難」を検討しているとあった。私は「戦時中の集団疎開」をふっと思った。今後の余震、自宅の崩壊、通学道路の損壊等々、被害は甚大であり、復旧の先行きは不透明であり、極力早く子供たちだけでも集団疎開させるべきと思う。親元を離れ、可哀想だが広い意味で必ずこれは大きな教育効果も期待できる。極めて良い企画であり、大賛成だ。日常生活が戻るまで学業を「ほったらかし」にしてはいけない。学習機会の確保は「法」でもあり、第一優先事項だ。今後のモデルとして成功させて欲しい。今回は県内の白山市の県の宿泊施設を利用とあったが、近隣の府県の公立学校、私立中学や高校で施設に余裕のある学校は被災した中学や高校の生徒を受けいれる案もある。本校では要請あれば何時でも受け入れる積りである。

又今朝の各紙は例年と同じく明日13日から始まる「府内私立中学の出願状況」について詳細な記事を出している。同時に京都、奈良の状況も記事にある。これによれば「大阪は59校で平均2.2倍の倍率、京都は24校で4倍、奈良は11校で3.95倍」であった。このように大阪は他府県に比べて私立中学の数が多いから倍率が低いと言う見方より、私立中学希望者の数が未だ低いということだ。大阪では私立中学への世論や助成が大きくないからこのような結果になっている。公立中学の教室が「ガラガラ」だから公立に行くべしなら教育施策としては逆であり、「私立高校の授業料完全無償化施策」と論理が合わない。「公私に関わらず幅の広い教育現場の構築」こそ将来の日本の為に必要であると信じて疑わない。

 過日の大阪私学新年互例会である有力私立の理事長は私に「大体、助成と言う言葉から間違っている!」と広角泡を飛ばして言い放った。公立も私立も同等に扱うべきであり、助成の言葉は間違っていると言う意味だ。本意は全く同感である。大阪で私立中学が頑張っていることを直視し、手厚い行政施策の展開をお願いしたいと思う。さすれば府民は私立中学に目を向ける。必ず我々は大阪の教育の一翼を担っている自負を持って「大阪の教育」の為に私学らしく頑張って行く。今後大阪の私立中学の潜在的な伸び代は大きいし、天童よしみさんの歌ではないが「負けたらあかん、東京に・・・」で、「教育無償化」を政策の柱に掲げる維新の会なら、まず本家本元の大阪府内の私立中学を今まで以上に応援して欲しいと思う。 

新聞記事は9日正午時点での数値であり、浪速中学校は今朝現在136人と伸びている。このポジションは59校のうち、トップ21位で上の下位、中位のトップに位置している。ほぼ昨年並みでありトップ20入りの「岩盤は厚い」。トップはダントツで清風南海さんの923名であり、志願者が50名未満の学校は19校もある。このように完全に2極化している。浪速中学校は来年3月に竣工する現在工事中の新校舎と卓越した能力を有する教職員の頑張りで間違いなく益々伸長することに私は自信を持っている。「似たり寄ったり」「どっこいどっこい」「大同小異」という言葉があるが 、確かに各私立中学は互いに見た目、優劣・差異などがほとんどないように見えるが、現実には受験生の数で大きな差異が生まれているのが現実だ。伸びている学校は努力をしているのである。 



次の100年に向かって今年から「中学校改革元年」として捉え、私は建設中の中学校新校舎を軸に「(新)浪速中学校」として次のステージに進めるべく、教育課程の見直し、広報活動などに新たな人材の投入など既に頭に入れている。今朝ほど建設現場に立ちながら覚悟を新たにし、又後刻、ご来訪されたゼネコンの南海辰村建設の会長、社長さんに「素晴らしい校舎を宜しくお願いします」と改めてお願いしたところである。浪速中学校、浪速高等学校と6年間の一貫教育で特に英語教育、情報教育、道徳教育を3本柱に、自らがアクティブに動ける、光輝く人材を育成するのだ。やりがいのある仕事である。