遂に中学入試が始まった。今日から2月中旬の高校入試まで我々私立の教職員には「小緊張」が続く。この小緊張と言うのが案外と身体には響く。しかし受験生が多いから幾分、精神的疲労は軽減される。これが対昨年比で減少していたら、正直、少し「気落ち」もある。親しい他校の理事長が「大幅に減少している」との嘆きを聞くと、その気持ちが分かるだけに同情を禁じ得ない。今日の13日は近畿圏の私立中学は「同時一斉試験」であり、この後は各校独自で様々な呼称で受験生を集める工夫をしている。本校でも今日は「一次A入試」で言わば受験生にとっては「本命」先であり、どの私立も今日の最初の試験がほぼ全体を決めると言っても過言ではない。正直言って、中学入試は複雑で大変だが「中学校を有している幸せ感」は何事にも代えがたいものがある。
受験生が問題用紙に取り組んでいるが私はこの時間を利用して昨年末に高校2年生の修学旅行の下見の報告を受けた。学校には中高共に生徒が居ないし、この日ばかりは外部の人は校内に立ち入る事は出来ないから時間がたっぷりある。完璧の資料で私は「じっくり」と報告を受ける事が出来た。「4年ぶりの海外修学旅行」であり、きな臭い欧州や中東方面を外し、アジア、南半球を対象に下見をした詳しい立派なレポートであった。「オーストラリア」「ニュージーランド」「マレーシア・シンガポール」「韓国」である。何れも「国際理解」を深め、「楽しい修学旅行」となる中味であった。私は今日のレポートに十分満足した。
今日の結果をベースに900人の生徒に最終的行先を決めて貰い、11月に備える必要がある。特に注意を要するのは「マレーシア、シンガポール」であり予備段階では400人の生徒が希望している。従ってA団、B団と大きく2グループに分けマレーシアからシンガポールに入る組とシンガポールからマレーシアに入る組に分かれる案を考えてくれていた。更にホテルやレストランなどの関係でそれぞれの団を2分割して動くことになるから正直大変であるが、今日のレポートを書き、報告してくれた先生が方面の団長さんになるから安心である。それにしてもマレーシア、シンガポールの両国の領事館あたりから表彰して欲しい位だ。400人の数の生徒が両国で5日間動き回って「お金を落とす」のだから。