5日が教職員の初出の日であり、3連休があったので実質的にこの日から高校入試の「教育相談」が始まった。既に5日から堺市の公立中学校を中心として50数件の相談を受けており、「浪速人気」は依然として高そうで、この事が私を元気付ける。そして今日、9日は3学期の始業式となった。神社神道を建学の精神とする本校は通常の学校の形である始業式では不十分との私の思いから、学校改革が軌道に乗り始めた時に「新春拝賀・始業式」と名を改め、「形の格上げ」を行い、神社界、PTA役員、同窓会も参列した学院神社への正式参拝とした。もう10年も前の事だ。拝賀式の後は中高分かれて両校長の手による始業式と言う段取りである。言わば学院神社への学校挙げての「初詣」が新春拝賀式である。このような「形作りが大切」だとの私の信念は全く揺るぎがない。
拝賀式という以上は単に全員揃ってのお詣りだけではなくて本日の主役は雅楽部と神楽部であり、生徒による「神明奉仕」の情景が重要である。「祭事を斎行」してくれるのはご実家が神社でご本人は皇學館大學卒業の本校バリバリの神道科教諭達である。全てが我々の「手作り」であるところが誇りだ。祭員たちは正式装束に身を纏い、雅楽の音を奏で神楽部が厳かに「尚学の舞」を舞って奉納してくれた。その後「新年を寿ぐ学院長講話」があり、その席で私は例年と同じように「干支に纏わる話」から始めた。今年は「辰年」で、動物にあてはめると竜(龍)で唯一の想像上の動物である。干支とは「十干」と「十二支」を組み合わせたものだから正確に言えば今年は「甲辰」(きのえたつ)となるが、この辺になると生徒には難しいから今日はスキップした。まぁ辰年で良いと思う。辰年は陽の気が動いて万物が振動するので、活力旺盛となって大きく成長し形が整う年と言われており、たつ(竜、龍)は権力や隆盛の象徴であることから、「登り龍」のごとく上昇、前進、展開等に大きく関わる年ともいわれていると話し生徒を激励した。
学院長講話の後は別れの時が待っていた。校長主宰の始業式の後「高校3年生を送る会」が自治会生徒の手によって行われた。代表生徒によって送辞の言葉が述べられ、3年生の代表生徒が答辞となった。この間、拝賀式に参列して下さったPT役員には6階の天空レストランで直会として、心づくしの「ぜんざい」を振舞い、暫しの歓談の時を以ってご慰労申し上げた。後は31日の卒業式で5年度は終わる。この様にして学校の令和6年、2024年は動き始めた。皇紀で言えば初代天皇、神武天皇の日本国建国以来2684年になる。我国の歴史から見れば本校101年目と歴史は浅いが、それでも100年は長くて重たい。200年を目指して頑張ることが我々今、本校で生きている者の責任である。