2020年11月27日金曜日

学校納付金とは?

今朝の新聞各紙は大阪府内の私立中学校60校、高等学校96校の来年度からの「学校納付金」の詳細を報じている。大阪中高連が受験生の為に各学校資料を纏めて報道機関に情報提供したものである。「本校は高校、中学ともに値上げはしていない」。学校納付金は入学金、授業料、空調代等であるが、高校は12校が値上がりし、全平均が826110円(本校は839400円)、中学は6校が上げて全平均848977円(本校は821400円)とあった。値上げの理由としてコロナの為のオンライン授業などICT教育の通信情報機器の導入などとあったが、今ごろ、このような事を言っている学校もあるのだと驚くばかりだ。本校は既に完全な形で実施されている。 

授業料値上げは大阪府教育庁私学課の管轄承認事項であり、簡単に「値上げします」とは成らない。授業料は極めて戦略的事項であり、正直なところ入試広報部の職員は極めて慎重な姿勢である。彼らの立場からすれば、その姿勢は理解できるだけに、彼らの意見は聞きながらも、孤軍奮闘の中で着任以来、私が直接関与し、一人で決めて来たが、内心は値上げの影響がどう出るか、正直「びくびく」ものだった。とにかく冷静にじっくりと考えることが必要だ。美原のスポーツキャンパスの整備、今後の高天原アリーナ建設構想等々教育環境整備資金の為に「上げたいのはやまやま」だが簡単な話ではない。高校授業料は平成29年に48000円上げさせて貰ったがその影響は全くなかった。教育の環境と教育の中味を評価して頂いたということだ。さて浪速中学校をどうするか、実力を考えれば少し上げさせて貰っても良いとの考えは当然ある。全平均より低い学校と言うのはいささか?大きな、大きなテーマである。しかし、コロナによるご家庭の経済問題を考えれば簡単な話ではない。近々皆さんと同じテーブルについて協議しようと思う。

 今年は色々とコロナで大変だったが、生徒は誰一人コロナで陽性者がいない中で明日から「期末試験」が始まるのが嬉しい。特に高校3年生には最後の定期考査であり大学進学に絡んでくる試験だから極めて重要な試験になる。もしこれが出来ない、延期せざるを得ない状況になったとしたら、大変だった。「1月27日は卒業式」が控えており、とにかく期末が無事に終わることを祈念している。学校と言うのは「かちかち」に年間スケジュールが定まっており、予定が変わると「あちこち」に影響が出る。教室を換気し、生徒はマスクの着用とうがい、手指の消毒を徹底しているから学校内でのクラスター発生がこれまで無かった。大阪は第3波が大きな規模で襲いかかってきており、今後とも学校を守る為に最大限、気を付けて行きたいと思う。 

私自身も気を付けているが、こればかりは分からない。ただやれることはやっている。年内は外部の人とは校内でも校外でも会合を持たないことを決めた。夜の外出も全くない。執務室ではマスクは外しているが、教職員が入ってくる場合はその場で着用している。元々私の部屋は理事長職務代理者との共同執務室、理事会の部屋であったのが幸いで比較的大きなスペースだから空気が澱むことはないし、換気も強制換気で徹底されている。「校内で最も安全な場所」だと思っている。管理職との打ち合わせ用椅子、教職員とのミーティングテーブル、来客者あるいは改まった会議用テーブルと機能別に分かれており、外部からのコロナウイルスが侵入し蓄積されることはないと思っている。


今は、この部屋で年度末と年始に関する「決めごと」を次から次と報告を受けて、指示を出し、決めるのが仕事である。「12月22日に理事会・評議員会」を行うべく案内状を既に出状した。主議題は中間決算の報告があるが、私はこの席で「オンライン・リモート理事会・評議員会」を提案することを決めて、まず「模擬実験」の準備に入っている。「新しい形」はこのコロナがもたらしたもので本当に多くある。例年3学期の始業式は「新春拝賀始業式」として教職員・生徒全員で学院神社に「初詣」をしているが現下の状況では無理だと考え、教室分散の遥拝とすることに決めた。この時に何時も「お年玉」として「干支にちなんだ和菓子」をプレゼントしてきたが来年は口に入れるものを止めて「手指の消毒液」を全校生徒に配布する。費用は和菓子が1個148円、消毒液は300円を超えるが生徒を守る為には仕方がない。今はコロナ対策が優先される。