今朝の新聞各紙は大学新卒者の就職内定率が未だ7割を切っており、リーマンショック以来の低水準であることを報じていた。想像はしていたが酷い状況に心が痛む。大学で学び「青雲の志」を持って社会に出ようと勢い込んでいた矢先にコロナ禍の中で企業活動が縮小され、行き場が無くなったのである。人生第二のスタートを上手く切れない初期の遅れはその後の人生に大きな影響を与える。第二の就職氷河期が来た。私は今、青雲の志と書いたが現代の若者に理解できる言葉だろうか?大体私のような年寄りがこのような言葉を使うと若者は「古臭い、説教じみた」と感じるのであろうが日本人が日本語を忘れていくのは「自分のIDを失う」ことだと思う。日本語を大切にして欲しいとつくづくと思う。
「青雲の志」とは徳を磨いて、立派な人物になろうとする心である。また、功名を立て立身出世をしようとする心の事である。現代の若者は立身出世というと何か悪いことみたいな思いがするのかも知れないがそれは間違っている。立身出世をして世の為、人の為にいささかでも尽くそうという志こそ生きて行くエネルギーになる。「青雲」とは雲の上の青い空を意味し、高位・高官、立身出世の意味であり、古事記にその原型がある。私は「古事記」の次の一文が好きだ。「浪速(なみはや)の渡りを経て、青雲之(あをくもの)白肩(しらかた)の津に泊(は)てたまひき」。「カムヤマトイワレビコの海道東征」の名場面である。本校の校名はこの古事記にあるこの「浪速」である。なにわ高校、なみはや高校なのである。
白肩津(シラカタノツ)は昔々、大阪府に「河内湖」という湖があり、それは今や、砂が堆積したり、干拓してついには無くなってしまった。それは今の東大阪辺りで、そこが白肩津と言われている。交通の要所だったこの地に、今から2680年前、初代天皇となられた神武天皇、若き「カムヤマトイワレビコ」一行が、この浪速の白肩津に上陸して「海道東征」は終わり、ここから壮大な日本建国の始まりのドラマが始まる。豪族と戦いながら皇子は南紀熊野から「八咫烏」の導きで現在の樫原の地で建国宣言をのたまい、我が国の歴史は記録に残っていく。この4月から私は勝利への導き、守り神として本校の校章を従来の三種の神器から八咫烏」に昨年、変えた。
その本校が今新型コロナウイルスと一生懸命に戦っている。決して負けてはならない。武器は何もない。唯一あるのはマスクと手指の消毒液であり、守り神は学院神社と校章の八咫烏だ。私は大神様に毎日祈願している。その為に当面は行動を規制するしかない。輝かしい令和3年を迎える為にも全教職員と生徒を守る為に19日から下記の第二弾の対策を打つことにした。今朝の朝礼で両校長が教職員に申し渡した。今までも同じような事をしていたが再度徹底の意味もある。生徒はまだしも教職員から感染者が出ないように祈るばかりだ。
1.不要不急の外出・外食は控えること。
2.校務出張については出席可とするが、会議後に会食などがある場合は会食のみ不参加とすること。(今年度中)
3.セミナーなどについては、オンラインの場合のみ参加可とする。
4.来校者(卒業生含む)については中央館1階での対応のみとする。(生徒スペースには入れないこと)
5.部活動について
①感染症予防対策集中期間
・令和2年11月19日(木)~12月25日(金)
②活動上許可できる内容
・本校生徒の単独練習(ふくろう・ヤタガラス使用可、それ以外は不可)
・公式戦(宿泊を伴う場合はシングル部屋対応など)
・学校が認知している外部コーチの指導
③活動上許可できない内容
・練習試合 ・合同練習 ・遠征・合宿