2020年11月7日土曜日

俳句は素晴らしい!

元々テレビを見るのは好きな方だがコロナの為に夜、出掛けることは本当に無くなり、ますますテレビを見る。多くはネットフリックスで外国の映画やドラマが多いのだが毎日放送木曜日のゴールデンタイムに放映されている「プレバト!!」は良く見る。中でも夏井さつきさんの指導による「俳句の才能ランキング」が極めて面白い。もう「病みつき」に近い。別に司会の浜田雅功さんや梅沢冨三男さんのファンでも何でもないのだが、元々俳句が好きだからこの番組に惹かれる。亡くなった父は俳句が大好きでこの影響もある。しかし、あの番組を高めているのは夏井先生のお力に拠るところが大きい。この俳人は京都女子大文学部卒、元中学校の国語の教師だったお人で、とにかくお人柄も含めて面白い。

俳句と言う日本の文化は本当に素晴らしい。まさに言葉の綾がそこにはある。わずか17文字に全てが凝縮されて様々な事に思いをはせることが出来る。「雰囲気の文学」と私は称している。遂に本校にも「将来の俳人の卵」が誕生した。今朝ほど国語科のT科長と担当のK教諭が報告に来てくれた。あの有名なお茶メーカーで「おーい、お茶」の(株)伊藤園さんが企画した「第31回伊藤園新俳句大会」にて佳作特別賞1点、佳作賞3点の合計4作品が表彰され、このお陰で学校が団体優良賞を受けたのである。全国3000校の応募の中でのこの成績だから大したものだ。先生方と生徒達を称賛したい。このような賞は初めてで俳句大好きな私としては今日は殊の外嬉しいのである。 

 佳作特別賞 「駆け抜けた 師走の先は 受験生」    女子生徒

 佳作    「凍る朝 それでも母は あたたかい」   女子生徒

 佳作    「秋風が 背中を押した 電車待ち」    男子生徒

 佳作    「理科の授業 時計が大きい いつもより」 女子生徒

 今日は第2回目の高校入試説明会の日であった。前回の10月24日の1回目は対昨年大対比で大幅増の参加者を得て、1週間後の31日には「オープンキャンパス・授業見学会」を実施した。こちらは昨年並みの数値であったが、果たして今日は朝から足元が悪く、参加者がどうなるのか、気にかかっていたが、昨年並みの参加者を得て安堵している。しかし私は入試広報部のメンバーに言っているのは来年3月末での確定入学者数を見るまでは「一喜一憂せず、気を抜くな」と激励している。しかし私学の経営者としては来年度の入学者数は何時も心に引っかかっている数値である。毎年毎年の事だが、これだけは心の免疫は出来ていない。例年この季節から来春まで、神経質な私には小さな心の疼きが「ちくちく」と続くのである。

 ここで私も一句:   テーマは今日の入試説明会に登校して来る受験と保護者を見て

     「親と子の 背中見詰める 秋遍路」

ここで浜田さんから「どういう俳句ですか?」と聞かれたので私の答えは:

元来、遍路は春のものとされていますが、秋の日和のよいころに四国八十八か所などの札所めぐりをすることを秋遍路と言います。秋の季語です。秋の遍路にはどこか「淋しさや儚さ、不確かさ」等が伴うもので、秋遍路を経験したことのある私が受験生とその母親の背中を見て、果たして専願なのか併願なのか、来春には入学してくれるのだろうか、不確かであるが、さりとて今日の説明会に参加して貰わないと全ては始まらないという不安定な気持ちを詠みました。又受験生とその親も同じような気持ちだと想像しています。人間の背中はどこか寂しいものです。

夏井先生の判定: 「才能無し」