2022年2月12日土曜日

試験翌々日 合否判定会議と封入作業

 9日から始まった高校入試の作業はまだ続いている。今日は9時30分から校務運営委員による「合否判定会議」があった。その昔は全教員が出席していたが私が強く主張し止めさせ、校務運営委員だけの会議にした。「学年、分掌の代表教諭」が出る会議にわざわざ全員が出席する必要はない、「司、司に任せよ」という私の考えである。そうでもしなければ教員の休みなど取れる訳がない。これは典型的な学校文化で「私も一票、皆で決める!」という間違った公平性だと思う。今年入って来た新人の先生が全てを理解した上で判断できるほど易しいものではない。それなりの経験が必要なのである。今でもこのような学校は多いのではないか。「不要な仕事は長に任せて私は休む。後で結果を聞かせてね」で十分だ。誰もさぼっているとは思わない。ただ問題を作成してくれた教科の代表である教科長は委員会のメンバーではないが判定会議には出席して貰っている。教科長こそ本日の「主役」である。

 合否判定が終了すれば受験生に伝えなければならない。実はこれが細心の注意を要する「一大仕事」で、もし宛先を間違って送ったりすれば「個人情報保護」の観点からアウトである。そのようなことが発生すれば、浪速高校の信頼は地に落ちる。「合否通知封入作業」こそ私は最後の最重要な業務だと考えている。個人宛合否通知、中学校宛合否通知、必要な場合は塾宛合否通知を3区分ある。受験生が2000人を超えているから封筒の数だけでも膨大なのである。それに「特待生通知文」などもあるからこれなど入れ間違ったら走り回らねばならない。加えて通知書や封筒など折れたり、汚れていたら受ける側も気分を害する。中にはご家庭のおばあちゃんが孫の合格通知を押し戴いて神棚に供えるという話もある位だ。12時30分、全ての作業が終了し原本と封筒の数がぴったし合った。「これで良し」だ。

 

ここに集配の時間は書けないが、近隣の郵便局員が現金輸送車みたいに車で封筒を取りに来て頂くまで防火金庫に保管しておく。特に冬場は火災も多く、管理を厳重に行う。今年は2021年10月に郵便料金が改定され速達料金が30円値下げされた影響で既に入学試験要綱で決めていた料金との差額30円分の切手を説明書と同封して返金した。これも重要な措置である。何事も真面目な対応が浪速学院の姿勢である。郵便局に手渡せばこれで「全てが終わり」となるかと言えばそうはならなく、来週の「16日に1.5次入試」、「25日に2次入試」と更に入学試験は続く。尚本日18時から2時間、WEBでの発表がある。本当に「長丁場」で大変だがこれも「私立の宿命」であり日本全国の私立高校で大なり小なり似たような事をしているから、特段本校が変わっているわけではない。 

次のポイントは今日、合格者通知を出した生徒の内、公立高校との併願者がどれくらい本校に戻ってくるか、業界言葉で言えば「併願戻り」の数だ。これは併願先の公立高校の募集人員と応募者の数から自ずと決まってくる。運悪く公立の試験を失敗した生徒が併願戻りである。専願と内部生の数は定まった。過去新記録の数値である。次は公立高校の合格発表日となる3月17日に全てが定まる。その日まで我々は悠然と待機しておくしかない。心豊かに落ち着いて待っておける状況が嬉しい。教職員の頑張りのお陰だ。