今日は高校入試の前日。昨年は行政からの要請で試験日の前72時間は試験会場へのウイルス侵入を防ぐ為とか言って休校としたが、コロナの特性も大分判明してきたので今年はそのような要請は無かった。しかしオミクロンは容赦なく幼少、若者に襲いかかっており、そのような状況、環境の中で遂に明日10日の入試前日を迎えた。今日は高校、中学共に2限目まで授業をし、その後は大掃除となる。それも徹底して行う。教室内の生徒の私物は全て持ち帰らせ、掲示物などもすべて取り外し、勿論ごみ箱も空にする。教室単位に指定された分だけの椅子と机を並べ、机の左上に受験番号のシールを貼って、最後に「アルコール除菌」を行い終了となる。生徒は午前中で下校させ、それからは全教職員が総出で準備に入るのである。まさに学校挙げての「一大清掃・除菌・会場設営作戦」である。
本校は比較的大きな学校であるが私は教務部長の作成した「入試会場図」を見て驚く。レストラン、図書館、職員室などを除いて「ほとんど全ての教室と言う教室が試験会場」である。その数、なんと「57会場」。会場は男子専願、男子併願、女子専願、女子併願、内部生(浪速中学から)、別室と6区分されている。別室受験は「濃厚接触者で無症状」「発熱があるもの」「その他支援を要するもの」「インフルエンザ」「その他不測の事態に備えて」と5会場を用意している。大切な事は「校内放送設備の点検」で担当が何回も何回も実際の状態を想定して放送し各部屋で確認するのである。ある会場では放送が聞き取れなかったなどがあっては大変な事になる。実際に話す教員は「声の聴き取り易い人」を選んでおり声量や抑揚なども本番向けに何回も練習されていた。
生徒の奉仕を得て会場作りをしたが、本校の生徒は素晴らしい。良く動くわ。本校への出願者は内部生込みで2094人でこの数値は昨日のアラウンドでも触れたように府内私立高校の内でトップ3の受験生の数の多さである。それだけに我々は試験会場を立派に設営し、明日の本番に受験生が元気で登校し試験問題に挑戦して欲しいと思っているが、入試広報部の電話が鳴り始めているそうである。コロナ発熱で行けないから「2月16日の1.5次入試」に回るとか、「2月25日の2次入試」に回るとか、相談が相次いでいる。本校の歴史で2次入試を打つのは恐らく初めてではないか。私の記憶には無い。恐らく他の高校でも同じような事態だと思うが、コロナ禍の中でも我々は落ち着いて「粛々と」進めるだけである。私は素晴らしく出来上がった会場を見て、安堵した。本校の教職員の瞬発力は凄い。私に似たのかな?そのように勝手に思って一人喜んでいる。