2022年6月20日月曜日

木村雅基表千家宗匠 本校茶道部指導者

 今日は本校茶道部のお稽古に表千家の「木村宗匠」が見えられた。同姓であるから余計に親しみがある。とにかく素晴らしいお方である。温厚で人に優しいお人柄に惚れ込み、表千家の初釜でご挨拶して以来、私は将来には是非本校茶道部の指導者に就任して頂きたいと思い、長い間その時期を待ち、ようやく念願が叶った。爾来もう4年が過ぎた。表千家では、「家元内に茶の湯の修行者」をおいて家元直属の家元教授を養成するのがしきたりとなっており、その修行者は昔から男子に限られており、「玄関」(あるいは内弟子)と呼ばれている。木村宗匠は玄関のお方であり、宗匠と呼ばれる特別なお方の中のお一人だ。分かり易く言えば、「お茶人」の中でも最高級レベルの指導者だと言う事で、他の指導者には申し訳ないが「別格、特別な指導者」だと言う事である。 


表千家は初代「千利休」から始まり、現家元の15代 猶有斎(ゆうゆうさい)宗匠と続いているが、今や木村宗匠はNHKテレビで何回も茶道講座に出演されている若き表千家お家元を支えるバリバリの宗匠と言える。庵号は「一静庵」、ご祖父から続く木村家4代目のお茶人であり、お自宅には素晴らしいお茶室もお持ちである。最近では木村宗匠揮毫の茶掛けなどもネットでは評判である。前述したように宗匠はお忙しいので何時も茶道部の指導にお越し頂くことは無理なので宗匠の直門下生であるN先生以下3人の指導者が「代稽古」されている。門下生と言われても街では立派なお茶の教室をお持ちの指導者である。



今日は新入部員への「お茶道具一式」の贈呈式があり、私は茶道部の「洗心亭」に赴いた。このお茶室こそ私が精魂込めて造ったもので先の「お家元から揮毫とお名前を頂いた茶室」である。新しく茶道をやってみたいと手を挙げた生徒は何と、何と21名もおり、費用は馬鹿にならないが、私は本学院の体力がある限り、続けてやりたいと思っている。それ位神道の学校と茶道とは関連が深く、全国の神社では神様への「お献茶」が定例行事になっているくらいだ。生徒にプレゼントする道具と言っても中身は濃くて、袱紗、懐紙、菓子きり、扇子、そしてそれらを入れる袱紗入れ(いわゆるポーチ)だ。色は私が5種類と決め、生徒は好きな色を選ぶと言う手順だ。部員が全く同じ色のポーチと言うのは「木村流」ではない。



 私の今の念願と言えば私の生きている「よすが」とも言える焼き物の作陶場所である多聞茶寮で「これは!」と思えるような「井戸茶碗」を一個造り、「銘」を木村宗匠に付けて頂き、桐箱に入れ、その「箱書き」を宗匠にお願いすることである。「一井戸二楽三唐津」といわれるお茶人垂涎の茶器だ。そしてそれを「茶道部に寄贈」し本校茶道部がある限り木村智山作井戸茶碗、銘は表千家宗匠「木村雅基一静庵」宗匠だと言えば茶碗はともかく銘と箱書きは未来永劫本校茶道部にとって「記念の一品」になることは間違いない。早くその日が来ることを念願している毎日である。