今日からのセンター試験で朝刊各紙が報道しているのは「現役志願率が前年割れ」と言う事であった。
1990年の開始以来30年目で初めての事で、高校卒業見込みの105.7万人の内、現役生が46.4万人で44%だと言う。文部科学省は「してやったり」とほくそ笑んでいるかも知れない。
遂に来たかと思うし、仕方がないのかなとも思うが、私立高校の経営者、校長としては内心は複雑だ。
背景には私立大学の定員管理の強化締め付けがあることは間違いない。
合格者を絞るから、都市圏の大手私大を中心に難関度が増し、受験生は一般入試を避け、益々「推薦入試やAO入試、あるいは専門学校へ」に目が向いてきている。
「浪人は嫌!」と志望校の偏差値を下げる傾向も強い。
一方では今朝の新聞は別の記事で「高校の普通科を細分化」する方向とも出ていた。
現在全国の高校では80%近くが普通科だがこれを類型化するという話だ。
高校普通科、大学進学という一本レールが変わってくるだろうし、「大学の淘汰」が進み、又別に大学に進学しなくても人生の勝者にはなり得る回路を多く整備することには賛成である。
少子化やAIの発達など全く経験のない時代が迫ってきており、私など老人にはこの先世の中がどうなるのかが自信をもって語れない。
とにかく今は本校を選択してくれた生徒を守り、強く育てるだけだが、柔軟体操だけは欠かすまい。
31年1月8日3学期始業式
31-1-8 高校3年生を送る会