2020年1月19日日曜日

複雑神妙な私立中学受験


私立中学は大学受験に比べて複雑怪奇ではなくて「複雑神妙」と言うか?これは私の造語だ。私は奮闘している小学校6年生に敬意を払い、その頑張り精神にエールを送りたい。府内の61校ある私立中学は一斉に昨日試験を行い、本校みたいに類選抜の為の夕方受験もあるところも多い。そして今日が「1次B入試」だから中には2日間で3回の受験となる小学校6年生もいることになる。それは児童の実力と学校の要求レベル、保護者の希望が複相に交じり合い、加えて各私立の合否発表がバラバラで統一されていないからである。受験生というより受験児童は優先順位をつけて当然「滑り止め」を考えながら、「受験学校巡り」が続く。入学したい学校とどのクラスかということが大きなポイントである。ここが複雑神妙と表する所以だ。





「くたくたになった児童」も可哀そうだし、それを見つめる母親も可哀そうな気がするが案外「平気な」顔をして頑張っている。それは小さい時から自宅や塾で訓練されているからだと思う。この小さいときに養われた「戦う根性」は間違いなく今後に良い影響を与えると思う。浪速中学校は本日の1次B入試は時間通り8時40分に開始された。我々の想定を超える受験者数であった。そして夕刻もⅠ類選抜AO入試があるから今日も遅くなる。そして火曜日の21日には「2次入試」として門戸を開いて受験児童への配慮をしている。他の私立の中には「補欠入学」を売っているところもあるが本校ではそれはしていない。補欠合格などどうも肌に合わないからだ。合格か不合格で良いと思う。



WEBでの合否発表をする学校は多いがやはり掲示板での合否発表も本校では行っている。スマートホンで見て喜んでおられてもやはり掲示板から確認して、その後、事務室前に並んで「合格通知」を受け取る光景は例年の事だが、児童も保護者も我々教職員も嬉しくなる。明日16時までに入学金を支払って貰って正式に入学が決定である。もし入学手続きをされた後で他校へ変更されても「入学辞退」ということで、この入学金はお返し出来ない。昨年の夏から始まった膨大な試験準備の時間と労力のコストである。入学が決まった児童は来週25日の土曜日が初めての登校日であり、制服の採寸など予定が既に定まっており、入学式までに事前準備の宿題など課す。視点は「小学生から中学生への転換」を上手く立ち上げるためである。





一方大学入学センター試験の方は二日目である。二日間とも良い天気で良かった。今日は理科、数学だが、分野で言えば5グループに分かれている。今朝の記事によれば、56万人の高校生が受験しているが総じて「安全志向」だと書いている。最後のセンターであり来年からは「共通テスト」に代わるので現役で進学と考えるのは理解できる。どうも科目数の多い国立大学を敬遠する傾向が顕著だとあった。都会の難関私立大学の倍率は相変わらず高く、受験生も万全を期すために受験先を増やしているのは本校でもそうだ。大学進学熱は冷めるどころか、ジュクジュクと目に見えないように燃えている。明日の月曜日、センターを受けた生徒を集めて「自己採点」させて今後の戦略を練らねばならない。