2020年1月17日金曜日

新聞記事は残酷である!私立中学応募状況


大阪私立中学校高等学校連合会は15日に府内私立中学校から令和2年度入試の各校応募状況のデータをまとめ、それを新聞各位に提供し、本日各紙の朝刊に大きく記事となって出ていた。大阪には府内61校の私立中学があり、募集人員は6617人で応募数は104069人、平均倍率は2.13倍である。各校は今週土曜日の18日が試験初日である。「大切かつ重要な数値は初日の受験者数」であるが、それはまず「本命」と考えている学校を初日に受けるからだ。その後様々な形で私立中学校受験が始まる。各校とも少子化の中で一人でも生徒を確保したいから、涙ぐましい努力と作業が2月まで続く。



本校は何と、何と応募状況の数値で言えば61校中、22位に付けていた。昨年度が27位だったから保守的な教育界では「躍進」と言える。応募数がここ10年では「新記録」となり新聞発表時の数値よりも更に増えて今現在124人で念願の120人台に付けている。募集人員が90人だから倍率は1.37倍で府内私立平均倍率よりは低い。その理由は明確で府内には10強といわれる強い私立中学がそびえて居るからだ。トップは清風南海中学校さんで募集数が270人に対して応募者数が930人とものすごい数値である。トップ10校合計で全応募者数の実に39%だから優勝劣敗がこれほど明確な分野はない。応募総数一桁台が8校、30人以下の学校が10校、50人以下となったら21校だ。61校中21校が50人以下しか集まっていないのである。



「新聞記事も残酷」である。しかしこれが現実で広く府民に知らしめる義務が新聞各社にはあるからだが、この数値を見て受験生と保護者は塾の先生と協議しておそらく動くのだろうと思う。しかしだ。応募者が少ないからダメな学校、教育力のない学校ではない。歴史、実績、通学手段、授業料、様々な要因でこれらの数値が出ている。本校は61校中22番目だが、むしろ私は浪速中学校の実力はトップ10校を凌駕していると自負している。平成から令和になって初めての浪速中学校受験で10年ぶりに府民にご理解とご支援を頂きこの数値が出た。この事が嬉しい。一歩一歩伸びていることを実感している。入試広報部と中学校関係者は良く頑張ってくれた。高く評価し、感謝したい。




しかし目指す山は大きく、高い。「坂の上の雲」を目指し今後とも地道な涙ぐましい努力が必要である。浪速中学校はしっかりと勉強を教え、心豊かな子どもたちを育成する「良い学校」作りにさらに磨きをかける。単なる受験中学にする積りはないし、応募者数がトップになるように願っているわけではない。勉学もスポーツも文化活動も校外活動も様々に展開し、浪速中学、浪速高校6年間一貫教育でしっかりと生き抜いていく力をつけさせていくことで自ずと結果は出てくるだろう。私立中学の内なる戦いと外なる戦いは実に学校責任者としては面白いストーリーだ。