前回のアラウンドで私は故、安倍元総理の国葬についてかまびすしい政治家や一部マスコミの大騒動について「恥ずかしい」と書いた。早速昨日の産経は駐日ジョージア大使の言葉として「残念に思います。たった一人でも国外からの来賓があるならば、国民が一丸となって対応することが日本の懐ではないでしょうか」と伝えている。又「故人に対する目に余る言動に胸を締め付けられています」とも。更に法的根拠や費用などについて「問題があるなら機会を改めて吟味すべき」と述べ、「今は政治ではなくて日本全体の姿が試される局面」と続き、最後に「悲惨な死を迎えた安倍元総理の英霊を敬い、歴史に残る国葬となる覚悟で出席」されると言う。全く大使のお言葉通りであり私は心を打たれた。極めて多くの他国の責任ある人々から哀悼の誠を捧げる為に来日されるような故安倍総理の国葬を時の内閣が決定したのだから、国民はそれを受け入れ、国葬が済むまでは静かに待ち、安倍晋三氏を見送るべきだと思う。それが「日本国民の懐の大きさ」ではないか。今のままでは諸外国から「心の狭さ」を軽蔑されるかも知れないことを私は恐れる。
日本の懐、日本国民の懐と書いたが、「私立高校にも懐はある」。確かに法治国家として法の下に我々はあるのだから法を順守することは当然である。公立学校に比べ私立はその建学の精神と独立が尊重された「私立学校法」がある。その枠内で公立学校に出来ない「懐の大きさ」を示すことは有っても良い。それ故に私立学校だとも言える。先週土曜日の10日に私は市内生野区巽にある「アインス体操クラブ」を訪問した。我が人生で街中の体操教室を訪問するなど初めての経験であった。この株式会社組織の体操教室と連携して私は4年前にクラブに体操部を作った。このクラブが創部4年で、全国中学校体操競技会で6位に入賞した。素晴らしい成果であり、これを記念として古くて劣化している最新の「鉄棒競技の器具一式を貸贈する」ことを決めその式典をかねて訪問したのである。
この教室からは多くの生徒が浪速中学校に入学してくれており、本校の国語科のS教諭の存在の大きさが今日をもたらした。先生はこの教室で体操を学び、あの日本を代表する清風学園でアインスの代表である冨岡先生と共に体操競技に汗を流したお人である。日本においては体操は国技の一つとも言うべきスポーツであり今でも国民の人気は高い。多才な彼を私は専任教諭として採用以来「体操部を作れ、作れ」と言い続けて来た。アインスさんと連携してようやく形が整ったので「私立学校の懐の大きさ」をお土産に訪問させて頂いたのである。式はS先生の司会で16:00より始まり、以下のような進行であった。
1. 浪速学院 理事長・学院長 木村智彦 鉄棒貸贈の挨拶
2. お礼の言葉 アインス体操クラブ 代表 冨岡直彦
3. お礼の言葉 浪速中学校 主将 ●● ●●君
4. 全中激励金進呈(中村校長より ●● ●●へ)
5. テープカット(理事長・冨岡・●●3名鉄棒のところに移動)
6. 模範演技 浪速中学校 〇〇 〇〇君
教室は広くて立派であり、多くの体操器具が揃っていた。そこには多くの保護者と生徒が居並んでおり、代表の御父上も清風学園卒業の有名な体操の指導者であり、ご挨拶させて頂いた。そして全保護者にお土産としてNaniwa Bullベーカリーのパン10個詰め合わせをプレゼントし、会場を後にしたのである。体操の器具一式の貸贈は「浪速学院の懐の大きさ」だと思って貰えば良い。勿論費用の出どころは税金の入っていない神社庁や外部からの「寄付金」を充てている。