2022年9月21日水曜日

「世界平和デー」、大阪護国神社にて

 今日、9月21日は「国際平和デー,世界の停戦と非暴力の日(International Day of Peace)」である。コスタリカの発案により1981年の国連総会によって制定され、当初は国連総会の通常会期の開催日である9月第3火曜日だったが、2002年からは921日に固定された。この日以来今日21日は「世界の停戦と非暴力の日」として実施され、この日一日だけは敵対行為を停止するよう全ての国、全ての人々に呼び掛けているが、ロシアのウクライナへの侵略は続き、世界平和の言葉を口にしてもその響きは虚しい。でも我々は「諦める訳には行かない」。無力ではあるが世界平和を言い続ける必要がある。

 

10時に間に合うように「大阪護国神社」に車を走らせた。前述したように今日21日には、名だたる日本の高校の書道部がそれぞれの地域にある「護国神社に書を奉納し国際平和を祈願する記念の日」である。本校書道部も参加しており今年で4年目となった。昨年は部員に新調の「袴」を3年目記念としてプレゼントした。今年も本校生徒はこの袴をはいて立派な文言を書にしてまとめてくれた。一枚目は「繋ぐ~煌めく未来へ」と書き、副題として兵器は全てを傷つける/思いやりは人を笑顔にする/手を取り合って/支えあい/今を生きる/道を切り開くのは/私たちだ/不穏から安寧へ/世界を変えていく/浪速高校書道部と書いた。学校は関与しておらず、部員が考えた文言で大変に立派である。



代表揮毫の書家は柳水藝術協会の田邊柳奨先生で「地平天成」という字を揮毫された。あれほどの大筆を使うには余程の体力を必要とされると思ったが、呼吸は乱れず、見事に運ばれた。とにかく凛として品格に満ち、迫力満点であった。先の浪速祭のテーマが「天壌無窮」であったし偶然とは言え、まず地上が平穏でなければ成らない。参加者の「寄せ書き」では先生は「和」の文字を書かれ、私も求められ名前を書き入れた。参列者一同、今年ほど世界平和の希求を感じることは無かったと思う。私は最後に挨拶を求められ、言葉を尽くして柳奨先生の揮毫を称え、本校書道部の書を絶賛した。そして本校にこのような機会を与えられた「和プロジェクト」と舞台となった大阪護国神社に感謝の言葉を申し述べたのである。 



岸田総理が頑張っておられる。先ほどニューヨークの国連本部で一般討論演説をされた。ロシアを名指し批判し「法の支配」の徹底を訴えら、同時に「国連改革」を強く訴えている。ロシアと中国は世界平和に責任を持つ常任理事国であるがとにかく「拒否権の発動」で国連は全く機能していない。今日ほど世界平和の言葉を使っても虚しく感じる時は無いが、ただ無力感で椅子に据わっているだけでは駄目である。「話し合いで解決」などが空虚に聞こえるのは世界の現実を見れば明らかである。ロシアはウクライナに侵攻し、中国は台湾への侵攻の機を伺っている。北朝鮮はミサイルを日本海に放ち、日本と言う国は北の北海道から南は台湾に近い西南諸島、日本海を挟んだ中国、北朝鮮と日本周辺はきな臭い対立の最前線にある。今ほど平和への希求を願う時は無い。空虚な甘い言葉で平和は来ない。本気になって国土と国民を守る為に何をなすべきか。教育の現場にいるだけにそのことが常に頭にある。