今日は「第二回目の中学校入試のプレテストの日」であった。8時に西館ホールでの朝会で中学校長、入試広報教頭、中学の教務部長から注意点などの指導があって今日一日が動き始まる。キックオフである。既に昨日の段階で全ての準備が終わっており、後は受験生を迎える最終段階で、もう一度ここで「気を引き締める」のが狙いだ。10月の第一回目から1か月の間隔を置いての2回目である。このプレテストはいわば「本番さながらの模擬試験的」なものでそれぞれの学校でやり方が異なっているが、本校では2回に分けて行っている。当然1回目は「浪速が本命」的な受験生が参加する。2回目は浪速は2番手のポジションだと言っても過言ではない。言い換えれば、1回目は高校受験で言うところの専願的、2回目は併願的と言えるかも知れない。受験生と保護者の深層心理は我々には分からないから、とにかく静かに、落ち着いて、誠意を持って実行していくのが求められる。
最終的な入学者の大半はこの1回目と2回目の参加者の中から出て来る。1回目と2回目の両方のプレを受けると言うのは当然あり、これらの受験生はどうしても浪速に入りたいと考えてくれている生徒である。来年度入試の特長はいずれも参加者の数が前年を大きく超えており、特に際立った傾向は2回目だけの希望者が多いことである。この意味は「浪速人気がふつふつと」沸いてきていると我々は捉えている。中学校は義務教育であり高校に比べ私立人気の高まりは高校に比べて幾分遅れてくる。元々教育界は保守的であるから私立中学を選択するご家庭は塊としては少なく、その小さなパイを府内60校程度の私立中学で奪い合うのだからその厳しさは私立高校の比ではない。私はここ3年の動きを凝視しながらようやく浪速中学が認知され始めたと感じている。従って来年度入試による結果は21世紀の浪速中学の在り様を占う「分水嶺」と言って良いかも知れない。即ちまだまだ伸びるか、そこそこの数値で落ち着くか?しかし高校に比べ私立中学の岩盤は厚い。容易ではないが逆に面白いとも言える。
時間を見つけて建設中のNS館の工事現場を視察した。3階建ての建物だが工事は2階部分の床のスラブが出来上がって来ており極めて順調な様子が見て取れた。年内一杯で建物の骨格が完成すると南辰さんから説明を受けた。丁寧に、丁寧に進められているのが良く分かった。3階床部分から外を眺めると展望が実に良い。素晴らしいNS館になることを確信した。鉄骨造りではなくて鉄筋コンクリート造りというオーソドックスな工法はコンクリートの厚みなどが遮音効果を発揮するし、学校の校舎建設には向いている。やはり重厚感を感じる。新中学校棟も鉄筋コンクリートで行く方向だ。今の諸物価の値上がりにも大きな影響を受けない方法の選択は正しい選択だったとゼネコンさんに感謝している。折角中学校専用の校舎を作るのだから浪速中学への入学者数は今よりも増えて欲しいと思う私の気持ちはごくごく普通の心理ではないか。しかし入試活動は精神的にきつい部分もある。15年間、毎年毎年この繰り返しだった。去年よりは例え1名でも増やしたいと!