2022年11月29日火曜日

映像と動画で振り返る100年に!

 昨夜は現役の神職にして歌手でもある「涼恵、20周年記念コンサート」が中之島の中央公会堂であり、聞きに行った。彼女のお名前は新渡戸涼恵、旧5千円紙幣の新渡戸稲造の縁戚に当たり実家は神戸の神社である。本校とはもう10年来のお付き合いであり、90周年時には学校で「豊葦原の瑞穂の国」を歌って貰った。素晴らしいお声の持ち主で作詞作曲も自分でなされる。神社界が応援している神道系の歌手だと言っても良い。管理職を主体にPTA会長以下役員、合計で30人のチケットは学校が手配し、参加して貰った。芸術の秋でもある。たまにはこのような企画があっても良い。新曲を含めて10曲以上を歌われ、会場の人々を魅了した。特に歌っておられる時の「背景の映像動画」も素晴らしかった。 

本日は1限目に公開授業があった。女性の国語の先生で常勤講師2年目であるが、私は総合的に考え、明年4月に専任教諭にと考えており、1年早めて公開授業を指示し、本日観察したのである。今日の教材は紀貫之の仮名文字で書かれた「土佐日記」と藤原道長の漢文「御堂関白記」の二つの教材を読み下し、類似点と相違点について生徒に考えさせ、その後仮名文字の土佐日記がその後の日本文学に大きな影響を与えたとする展開を分かり易く、淡々と時に泉州弁の混じる授業であった。もう少し抑揚のある話し方があっても良いかなと思ったが、淡々とした抑揚を抑えた話し振りは先生のお人柄そのもので、静かな教室は知性的な雰囲気がにじみ出た良い授業であったと思う。府内で進学校と知られる有名な私立高校から国立の奈良教育大学を出た高いポテンシャルを有した教員であり、将来を期待したいと思う。 


「今更ながら、今頃になって」と言われるかも知れないが、先生方の教室の授業も大きく、大きく人柄、性格が出て来ることが今日の公開授業で確信した。抑揚高い、幾分パーフォーマンス的言語の使い方をする先生、ただ大声を出さず、抑揚も抑え気味に話す先生など日頃の立ち振る舞い時に出る言動がやはり生徒の前での授業に出て来る。私などは絶対に前者であり、パーフォーマンスが多分に過ぎると思う。それはそれで「個性」でもありとやかくは言わない。ただ大切な事は自分の50分の授業で生徒が理解し、「知らない事を知った喜びを感じているかどうか」であり、この点は先生の個性など関係ない。ICTを駆使し、とにかく生徒に分からせる、ポイントを抑えさせると言う事が「先生の熱意と技量と準備」だという事だ。 


ところで26日の土曜日に有った「四天王寺学園創立100周年記念式典・祝賀会」に参列した私は先の「浪商学園」と合わせて二つの学校法人の100周年記念事業を学習することが出来た。本当に幸運だった。この2法人は大学を有する総合学園であり、規模も大きい。会場は全てホテルニューオオタニ」であり500人前後の来客、それに芸能人やタレントなど豪華な顔ぶれの式典であった。共通していたのは「映像による100年」であり、長々と式典で挨拶がある場面は少なかった。これらを受けて来年4月30日の本校の式典と祝賀会の在り方についてほぼ腹案が固まった。これを12月1日に実行委員会を持ち、12月から本格的に準備していく。決定していることは全て学校内でやり、当方から積極的にご来賓や卒業生の有名人や関係の方々の時間も取らない。「全ての主役は今いる生徒」とし、「100年の回顧と折々の風景は全て大きなビデオ映像」で流す。「ビデオ映像と動画の時代」だ。大学を持たない本校の如き私立中高の100周年式典の在り方を世に問うと言えば少し大げさか?