2022年11月8日火曜日

冊子「学院創立に携わった人々」

 高等学校は「生徒自治会」と呼び中学校は「生徒会」という生徒が自主的に運営する組織が学校にはある。会長、副会長他文化部長、体育部長、生活部長とか中々のものである。ちゃんと選挙で選ばれ、単独なら信任投票となる。基本的には学校長の認証であるが学院長の私にも新旧役員が揃って挨拶に来てくれる。大体理事長室に入る事が出来る生徒は基本的に居ないが彼、彼女はこの日だけ入って来られる権利を有する。昨日まず高校の自治会、そして午後中学の生徒会の役員が来てくれ、私は旧役員に対して本校のグッズである「校鳥 スクールバード」であるふくろうのストラップを記念品に手渡した。恒例である。新役員は任期が明けた時になる。大勢のそれぞれ個性が異なり価値観の違う集団を纏めて行くのは易しいことではないがそのような経験は君たちを大きく成長させる、頑張るようにと激励する。本当に立派な生徒達であり、私は頬が緩むのだ。 



100周年記念事業の寄付金を頂くために過日神社界にお願いの文章を出した。その時に「浪速学院のあゆみ・・・開校100周年を迎えて」の副題で「学院創立に携わった人々」の主題で175ぺージの冊子を作成した。実は事務室のH事務長補佐が私のブログやアラウンドを編集し纏めてくれたもので表紙には以下のような彼女の文章がある。

“本冊子は浪速改革を成し遂げられた木村理事長学院長自らが、100年の歴史を丹念に調べ上げブログ「校長の視点・論点」に纏められたもので、その1は平成23年5月1日の開校日にアップされその27まで続いています。令和5年4月30日が開校100年の節目となることから浪速学院の創設当時の苦難の歴史、それに携わった人々の記録です。」とある。

自分で言うのも恥ずかしいが、配布後この冊子の評判が良くて電話も数件あった。神社界の人々も遠い昔の祖父などの時代の話であり、自分たちの先祖が100年前にこの学校を創ったという話は聞いていても詳しい経緯はもはや誰も知らない世代になっている。が故にこの小冊子は新鮮さを持って受け入れられたのかも知れない。私はこの冊子を作ってくれたH事務長補佐の能力の高さを評価し感謝したいと思う。



本校は神社神道の根本義を創立の精神に持つ学校である。宗教性は極めて薄いかも知れないがあくまで本学院は神社神道の学校である。今から100年前にどれだけの艱難辛苦を経て学校を創立してくれ、浮き沈みの時を刻みながら100年後の今、今日の浪速学院がある。今に生きる我々はこのような先達の汗と涙を知りながら後世にこの学校を存続させて、社会の一隅ではあるが立派な教育と言う営為を展開していかなければならない。私は今朝ほど拡大管理職会議を持ってこの冊子を一人づつ渡し、「徹底して読み込み、頭と心に入れよ!」と申し渡した。私の後を引き継いでこの学校を神社神道の学校として今よりも更に「良い学校」に高めて貰いたいと強く念願するが故である。今の時代、このように見た目、隆盛を誇っているかに見える本校も私に続く「トップの姿勢が緩く、甘く、深く考えず、戦略を持たず、仕事が遅く、泥水を漱がず、ただお人柄だけは良い」では間違いなく少子化の中で21世紀中に本校は又100年前、そして浪速改革の前の状況に簡単に陥ると彼らに強く警告した。今この席にいる彼らしか後事を託せるものは居ないから、尚更私は必死なのである。