生徒より一足早く帰阪し、今日から通常業務に戻ったが、次から次と忙しい。生徒達は夕刻、新大阪駅と伊丹空港に到着するので学校を代表して2名の教頭先生が分担して出迎える。これも「学校文化」の一つである。付き添い教員がちゃんといるのだから出迎えは不要ではないかという声もあろうが、重要な学校行事であり、無事の帰還を喜び、保護者にお返しするという意味もある。我々はこの出迎えを重要視しており、今後とも続ける積りだ。私自身は今回、初めて宮崎方面に生徒とは別行動で視察を行った。それはこの宮崎方面に参加する生徒が極めて少人数だからだ。昨年から始めた6方面同時旅たちであるが、どのグループも100人を超えて多いが、この班だけは昨年に続いて極めて少ない。理由は色々考えているのだが自由時間の少なさ等あるのかも知れないが、基本的には修学旅行先の観光スポットとして生徒の興味・関心を引かないからだと思う。宮崎班を選んだ生徒達は完全に理解してこのグループを選んでくれている。
まず私が考えた豊後高田市の「昭和の町」であるが極めて面白い場所ではあるが、いかんせん、見所が少なかった。それに宮崎市内中心部から時間がかかるし、周辺に観光スポットが無いため、時間の使い道としては効率が悪いと感じた。来年に向けて検討を続けるが、豊後高田を旅程に入れるのは少し難しい感じだ。それよりも市内中心部の「平和台公園」の方が意味あると感じたが「八紘一宇」の塔や周辺の古墳群と日本一所蔵品の多い埴輪館で果たして生徒は満足して呉れるだろか?今回の旅程はまず熊本に入り、「熊本城」、そして天孫降臨の地である「高千穂神社」その後、宮崎の超一流リゾートホテルのシェラトングランデで連泊し、乗馬体験など野外活動を入れている。
そして「青島神社」「鵜戸神宮」その後鹿児島に入り「霧島神宮」を経て空路伊丹に戻るものだった。超豪華なルートだと個人的には思うのだが今一つ生徒には人気が無い。「神社巡りが多い」と言われても困惑する。元々「神話のふるさと」を訪ねてが企画であり神社神道の学校として最低限の現地学習を入れたのだが・・・。とにかく高校の修学旅行地の選択は今更ながら容易ではないと思った。3年前までの「海外修学旅行なら何処でも見所満載」であるが、学校で神道の息吹の中にある生徒達に、「非日常体験の修学旅行」で「又、神社なの?」と言う気分になるのも分かる。今どきの若者に学習を兼ね、尚且つ盛り上がる場所、思い出になる場所の選定は難しい。私は宮崎班を選択した生徒達を嬉しく思うが、わずか15人ほどでは「仲間との思い出旅行」とは成らないかも知れない。来年に向かって再度宮崎班廃止を含めて先生方と検討をする必要がある。
今回野外体験を入れたから時間の配分上、有名な「青島神社」を入れたが、この神社も素晴らしかった。ただ肝心の宮崎県の中枢神社である「宮崎神宮」を時間配分上、外さざるを得なかった。私は一人、このお宮を訪ねて宮司様と親しくお話する機会を頂いた。極めて楽しい土産話があるがこれは又のアラウンドで紹介致したい。宮崎は気候も食べ物も歴史も名所も本当に数多く、良いところだが、若者は大阪など都会に出ることを好むらしい。