昨日の「上棟祭」の余韻が、今なお心地良い。あれほど天気を心配したが打って変わって今日は晴天である。まぁまぁ「人生とはこういうものだ」と思うと何か愉快だ。朝から理事長が用意した「直会」の品物のお礼言上にゼネコンさんや教職員が部屋に入ってこられた。少し変わった品物にしたから喜んで貰えたのだろう。神饌の大きな「鯛」は中学校長に持って帰って貰った。奥様の手さばきで昨夜食されたそうだ。自分が最初にあの新校舎の校長室に入れるのだろうと思うと余計にうまかったのではないか。最も管理職人事は「一寸先は闇」だから来年の事を言うと鬼が笑う。能力高く人柄も良いのだから今後とも「腹を据えて」頑張って欲しい。要は「ノー」と言える胆力だ。管理職の要諦は視野を広く持ち、「バランス感覚が重要」で教員に対して「駄目なものは駄目」と言えるかどうかだ。
その校長を支える「教員の資質は最重要事項」である。「学校は校長と教員の協同作業で栄え、伸びる」。これだけは間違いない。今、明年4月に専任教諭として採用を考えている常勤講師の先生方の「公開授業を参観」しており今日も2人の授業を視察した。国語科と家庭科でいずれも女性教師だ。教材選択も展開も素晴らしい授業だったと思う。深みがあった。本校は今後とも積極的に専任の先生を増やしたいと思う。1年契約、更新では腰が据わった日常にもならないだろうとの配慮があるからだが、最低限の条件は「教師としての学力」である。まず此れがあって全人間力溢れた教師に結びつく。医者が患者の命を救うように学校の教師はまず学力の面から生徒を救わねばならない。その学力、指導力に不安があるようなお方を教壇に立たす訳には行かない。自明の理ではないか。学力、教養の蓄積が数倍もあるような師の影で生徒は伸びる。
今日は15時15分から久方ぶりの「職員会議」があった。まず上棟祭の話から始め、「学校行事の全面的見無し」について言及した。これは「理事長・学院長の職務命令」である。「3S」が始まり、月金の授業を月、火、水、金に7コマ目としてブラ下げたがこれを台無しにするような学校行事のオンパレードは絶対に良くない。学校行事の棚卸しをせよ。一方では「教職員の働き方改革」を強く求められ、諸物価高騰の中で入学金や授業料を上げさせて頂いているのに授業をカットするのは理屈に合わない。学校設置者として受け入れられない。今後は厳しく監視して行く積りだ。
今日は「野村證券さん」に依頼して教職員の将来の為に財形貯蓄制度として「個人確定型拠出年金(iDeCo)」と「職場つみたてNISA」について講演して頂いた。本校専任教職員対象の福利厚生制度の一環である。世の中は益々厳しくなるが「縁あって」本校で働いてくれている人々を大切に思う気持ちから私は「奨励金支給」も考えている。自分を磨き、誇りを持って本校生徒の為に貢献してくださる教職員を私は厚遇したい。「進化」を合言葉に学校も更に更にぬるま湯的組織から脱却していかねばならない。これが21世紀に生き延びていく浪速学院の哲学である。