2024年10月26日土曜日

最初から「浪速一直線」で胸張って正門を潜る!

 「鳩首凝議」という幾分難解な言葉がある。「きゅうしゅ-ぎょうぎ」と読む。意味は人々が集まり、「額を寄せ合って」熱心に相談することで、「鳩」は集める意で「鳩首」は頭を集めることだから、人々が集まり「額を突き合わせる」の意となる。「凝議」は熱心に議論することで、「凝」はこらす、集中する意味だ。実に日本語は豊富だと思う。昨日私は校内理事である、M常務理事、I高校校長、N中学校長と額を突き合わせて来年度の人事について協議した。鳩首凝議でも良いし鳩首熟議でも良いが、私たち4人は何かあれば直ぐに私の部屋で鳩首会談を行う。本学院には12人の理事で構成されているが内4人は校内理事で言わば「業務執行役員」である。昨日のテーマは来年度の教職員人事の構想と言うか企画であり、来年度の入学者予想からくる教員の手配、中高の教員のローテーション、分掌人事、管理補佐職人事等々、現時点で分かる範囲でのデータを見ながらまず人事企画を固めるのである。 


人事の最終決定権は理事会を総理する理事長であるが、校内の4人の理事と喧々諤々、議論し共通認識にしておくことが重要である。ワンマン理事長が好きなように人事を決めているのではない。人事の仕事とは、究極は部下を育成し、目標を達成させることであり、人事とは、組織目標の達成に向け、人的資源を確保し有効活用するための業務である。ここが失敗すれば成果も出せず、その組織は崩壊してしまう。まず人事企画、次に採用、育成、評価、制度や環境の整備、労務管理がサイクルだと思うがこれが、実に難しい。それは状況は変わり、人の能力は千差万別であるし、日々進化し、場合によっては傲慢、高慢、尊大等によって初心を忘れ、人は錯覚し、劣化もする。元々のポテンシャルはあるのだから、腐らせておくのは勿体ないから仕事を時に替えるのも人事である。 



今日は遂に「第1回目の高校入試説明会」の日となった。11月9日、12月7日と続くのだが大体この3回の参加者の数で来年4月の入学者数が読めてくる。特に一回目に我々が注目しているのは人間だれでも好きな対象には「いの一番」に行くものだ。今日は何と昨年を150人を超えて10時からの説明会に参加してくれた。吹奏楽部の奏でる歓迎のシンフォニーが流れる校内で立ち止まって聞き入ってた受験生と保護者にインタビュウしたが「是非浪速に入り、パーカッション」をやりたいと目を輝かせていた。本校の説明会は各教室に分散して行い、保護者にも別の教室からオンラインで聴取して貰っている。これも完全なICT環境が整備されているからであり、広い体育館で行うより私たちのメッセージがより正確に届くと経験から知っているからである。 


トッププレゼンターの飯田高校校長は特に「3S(Saturday Something Special)」と称する土曜日の有効活用策を説明し、「土曜日は休みではないが自由度を高めて自分を磨く選択」と強調され、授業料が大阪府の施策で完全無償化になった今、自分の進路先に公立も私立の障壁は無くなり、自分にあった私立を最優先に考える「私立専願」の学校として浪速高校は伸びていると強調していた。2年後には公立の入学試験制度が大きく変わるとさえているが、私学の選抜は昔から変わってはいない。公立併願で前もって私立の合格キップを貰ったが運悪く公立を失敗したから滑り止めの私立に来るなどは最早、授業料の壁が無くなった今では花ある将来のスタート地点とは言えないのではないか。後で後悔の無いようにして欲しいと私も強く思う。最初から堂々と「浪速一直線で正門を潜って」欲しいと思う。