2025年1月27日月曜日

一に努力、二に努力、三、四がなくて五に努力

 去る25日の土曜日は新中学校1年生となる受験生の「制服採寸」の日であった。この日のポイントは「何名の欠席があるか」であり、これによって「入学者の大きな塊」としての最終数値が定まる。厳密に言えば、それでも入学式当日まで分からない場合がある。中学入試はこのようなものであると長年の経験で私は身をもって知っている。複数校受験であり、当事者は小学校6年生だから子供の意思と親の思い、塾の先生のご指導などが複雑に絡み、一部の生徒で進路先が変動する。入試広報部や中学校サイドはこれらの背景を探り、クラス数を決定しなければならないからこの日は重要なのである。今日の結果は28日の2次入試や2月最終入試にも影響を与える。結果的に言うと欠席者はわずか1人で極少であった。この時点で入学者は159人と仮に決まったと言える。 

そして明日の「28日は2次入試」で今朝現在受験申込者は13人である。これも新記録の数値である。うち新規の受験者は11人だから粛々と受験をして貰って合否の判定を出す。次いで2月4日の最後の入試はまだ数は定まっていないが例え、1人か2人でも合格者が出ると170人という数値が出てくる。こう展開すると、これは断トツの新記録となり中学は史上初めて5クラス体制となるかも知れない。新中学校棟の設計では1学年5クラスの配置で考えており初年度から埋まる可能性が出てきた。これは我々の想定を超えたスピード展開で、私は中学校長と入試広報教頭を呼び、この辺の意思共有を図った。浪速中学校は今年から「何か、一皮剥けて、進化した気」がする。 

また25日は去る府立公立中学校校長会が16日に調査発表した高校進路希望先の結果数値が新聞各紙に記載されていた。書くのがいささか面はゆいが今年も浪速高校は総志願者数、専願志願者数の両方で「ぶっちぎり」のトップの志願者を集めていたことが各紙に載った。これは間違いなく「浪速高校の新一年生は25クラス」となることを内外に示したことになる。昨年が966人入学で22クラスだったから、これは「ホップ、ステップ、ジャンプ」の三段跳びの数値となった。責任の重さに身が引き締まる思いだ。 

またこの日は第8回目となる「浪速学院 二十歳の集い~浪速に戻る」の日であった。当初は単に“二十歳の集い”だけの名称だったが3年前から私の強い思いから「浪速に戻る」と付け加えた。ここに意味があると考え、“戻る”を強調したかったからである。「浪速に帰る」も考えたが、ここはやはり「浪速に戻る」が正解と思った。戻ってくれた卒業生は230人、皆さん、大人の装いと顔つきであったが、まだ幾分高校生のイメージを残している。間違いなく浪高OBOGとなってきた。

 

私は「ウエルカム・スピーチ」でぼつぼつ社会を広く俯瞰し考え方の幅を広げる必要があると述べ、「公の中に一生懸命に生きる」という重要さを強調した。可愛い教え子への恐らく最後になるかも知れない訓示である。立派な社会人となって社会の一隅で足元を照らすような人物になって欲しいと思う。その為には生涯勉強であり、その過程での「失敗から学べ!」と述べた。単に夢みるだけの大人になってはいけない。「我慢、忍耐、辛抱、そして努力に努力」こそが重要であると強調した。今私の目の前にいる20歳になった若者が本校卒業生の看板を背負ってどのようなこれからの人生を送ってくれるのかと思うと目頭が熱くなった。「頑張れ、我が教え子よ!」