加齢とともに「話が長く」なっていけない。自分では分かってはいるのだがついつい。これもあれも伝えたいと思ってしまう。「分かっちゃいるけどやめられない」のだ。「根が親切」なのである。聞く方は「長ーい!」などと思っているのに違いないが一生に一度の入学式で聞く校長の話だと思って許して欲しい。今日の中高の入学式でも高校校長ではなくて中学、高校に責任を有する「学院長」としての式辞だから当然長くなる。又今回は「改元の話」と改元を機に制服や鞄などにつける「紋章(エンブレム)」を変えたのでその説明も追加したから少しだけ長くなったか?
長くなった部分は以下の文章である。:
“本日は平成31年度4月4日ですが、5月1日午前零時には改元されて皆さんもご存知のように元号は「令和」となります。従って今年の入学者の皆さんは平成31年最後の月に入学し、一か月後には「令和元年の入学者」にもなります。このような大きな時代の節目に、希望に萌える君たち、素晴らしい若者を迎えて、入学式を挙行できることは、大変嬉しく頼もしく思います。浪速新時代、「令和の時代」の始まりの最初の入学生である皆さんを心から「歓迎」致します。浪速高等学校725名、浪速中学校107名の皆さんの新たな出発に際し学校を代表し、お祝いの言葉を申し述べます。(中略)
校章は大正12年5月24日制定されたもので、八咫鏡を形どった「八葉」と言われる尊い形とされています。今皆さんが身に付けている制服のエンブレムは「御世替り」を記念して今回替えました。「三種の神器」から天皇家の皇位継承の象徴を形どったもので、八咫鏡、弥栄の勾玉、天叢雲剣群雲を入れ今回から「八咫烏」を主役に取り入れました。八咫烏は八咫烏(やたがらす、やたのからす)は、日本神話において神武東征(じんむとうせい)の際、初代天皇の神武天皇を、熊野国から大和国への道案内をしたとされるカラス(烏)で、一般的に三本足のカラスとして知られ古くよりその姿絵が伝わっています。)
即ち「導きの神」として信仰されており、「太陽の化身」ともされています。「勝負に勝つ象徴」ともされています。今流れている曲は本学院の学院曲であり全8章の内、今日の皆さんに相応しい第3章「御船出(みふなで)」です。日向の地、今の宮崎県の「美々津」という港町を船出した初代神武天皇は苦難にめげず、大和の地を目指して進み日本の国を建設されました。今日の皆さんはまさに浪速丸と言う船に乗って船出をしたのです。(バックミュージックがあり)
神社神道の学校に入学した誇りと喜びを感じて欲しいと思います。素晴らしい学校に入学した自覚が大切です。今から大切な事を言います。それは浪速中学の生徒はこれから6年間本校で学び、大学に進学します。君たちはこれからは内部生と言われ、先生方の眼が注がれます。高校生となった皆さんに申し上げます。今日からは専願入学も併願入学も関係ありません。君たちは浪速高校、浪速中学へ入学するのが運命だったと考えるのです。貴方方は只今から浪高生・浪中生になりました。きっと良い学校に入ったと思うでしょう。学校はそう思って貰えるように最大限の努力を致します。
本校の精神である神道が教えるところとは分かり易く言えば神道の教えとは難しいものではありません。日本文化の理解そのものです。神を敬い祖先の心を受け継ぐ、敢て言えば仏教と違って死後の天国地獄を考える前に、あくまで「命ある今に集中して一生懸命に生きる」ことだと私は理解しています。後先の事などではなくて、今この時にベストを尽くして悔いのないように一生懸命に生きることが一番大切なことだと教えています。
そして「報恩感謝」と言って、今ある自分は多くの人々のお蔭であるという感謝の気持ちを持つことで有ります。感謝の気持ちが有る故に謙虚になり、「今このときを大切にする」のです。「今を一生懸命に生きる」と言っても良いでしょう。「今このとき」「今を生きる」の言葉が浪速教育の精神です。思わぬ不幸や出来事、悲しい出来事も他人の責任にしても解決には至りません。与えた試練と考え、耐えて頑張れば道は開ける。耐えて頑張れば必ず事態は好転するということを信じて頑張って欲しいと思います。(以下略)
以上の部分以外に当然多くの文章が有り、アドリブが加わるから、(やっぱり長いかなー)。来年は思い切って短くしよう。しかし来年のその時になれば、又気が変わって、今年よりも長く成るかもしれないし・・・。(理事長の公式メッセージに全文が記載されています。)