多聞尚学館の昨年度の利用人数がまとまった。高校で1967人、中学で837人であった。合計2804人の中高生が利用したことになる。これは対前年度122%で大幅に伸びたことになる。中高の内訳では高校では115%、中学では145%だから中学が頑張っている。昨年私は意図して追い込んだのだが、まだ不満が残る。特に高校である。折角の素晴らしい学習合宿が出来る多聞尚学館である。もっともっと工夫をして利用頻度を上げて貰いたい。
早速今日から高校1年生のオリエンテーション合宿と具体的な学習の仕方を学ぶ最初のクラスが出発した。クラス単位で引率は担任と補助教員で4名のクルーである。担任と生徒の信頼関係を築く良い機会になるだろう。私は出発前に熱く生徒に頑張る様に激励した。「鉄は熱い内に鍛える」のだ。ただ2クラスだから全部で17クラスが行くとなると時間がかかり過ぎていけない。理由は女生徒の宿泊人数の制限があるからだという。私は現在フリールームになっている部屋を当座の女生徒宿泊場所にするよう緊急指示を出した。2段ベッドを入れれば済む話である。確かに今年は女生徒が増えたから今までの40人最大では2クラスが限度になる。
少なくとも高校3年間で一回も多聞尚学館に行ったことの無い生徒がいるようでは約束違反になる。私は入試説明会で「多聞に連れて行きます」と強調しているポイントだ。幸い新しい高校教頭が色々と考えてくれている。より使い易いように改造すれば良い。又ネット環境をレベルアップしタブレットなど用意しアクティブラーニングが可能となる様に設備も高めれば良い。11年前の開館以来「単なる箱物ではなくて生きた学習場所」とすべく頑張って来てそれなりの成果を上げている。丁度改元の時だ。令和時代の多聞尚学館をイメージしながら生徒の学力伸長と定着を目指す。生徒にとっても環境が変わると頭が冴え、集中できるものだ。
多校にはない施設である。千早赤阪村、金剛山の麓、楠木正成公が鎌倉軍と戦った千早城の真下にある。「太平記」の名舞台である。本当に素晴らしい環境で今まで相当な資金をつぎ込み、グレードを上げて来た。浪速改革の最初の成果がこの旧多聞小学校を購入して多聞尚学館としたことだ。10年の歴史を刻んだ素晴らしい施設である。教職員よ、誇りを持って多聞に生徒を連れて行くべし。