9月入学の壁を乗り越えるには相当の障害をブレークスルーしなければならない。確かに乗り越える課題は多く、尋常に進むわけは無いが、どうも今回は個人的感覚で言えば実現するかも知れないと感じている。これも又今朝の新聞が報じているが政府・与党がワーキンギチームを作って検討に入ったという。政府や知事がここまで関心をもって動き出せば、重量車と言えども動くだろう。勿論今年の9月は無理だが、2021年度から「ひょっと」したら進むかも知れない。「確率50:50」と踏んだ。この感覚から私は月曜日の11日の校務運営委員会で3人の有力な分掌長を指名し「来年度9月入学式のシミュレーション」をするように具体的な検討に入った。まず校内考査や学校行事がどのような感じになるのか「イメージを掴む」必要がある。しかし考えれば考えるほどハードルは高い。
問題は浪速中学1年生となる現在の小学校6年生は21年3月に小学校を卒業し、中学入学式の9月までどうするの?12か月間小学校6年生で9月までは中学1年生待機組など聞いたことはない。又現浪速高校3年生は来年3月に高校を卒業し、勿論大学は9月入学にして貰わないといけないが、8月までの5か月間はどうなるの?高校で17か月間預かるの?しからば授業料は頂かないと困る。国や府が出してくれるの?今全国には4900の高校がありそのうち27%が私立高校、全国には大学が786校ありそのうち77%が私立大学である。もし大学4月入学を9月入学にしたら、この5か月間で失う私立大学側の授業料だけで1兆円という試算もある。早稲田や慶応など有力私学の中には前期・後期制から「4学期制(クオーター制)という話も出てきている。「あれやこれや」で順調に進むとは思わないが、この際思い切って「小・中・高・大まで学校を根本的に変革する」には9月入学もあり得ると私は賛意を示す。これは旧国鉄の民営化どころの話ではない。間違いなく日本は変わる。それも大きく変わる。幼稚園も保育所も変わる。企業も採用方式が変わる。夏休み、冬休みの概念も大きく変わる。日本人の働き方改革にもつながる話だ。
今日は高校3年生655人、中学3年生97人の登校日であった。懐かしい顔ぶれである。女生徒と話したが「理事長、2か月ぶりでーす!」と言って大変喜んでくれていた。男子生徒は早くクラブ活動をしたいと訴えてくるものもいた。今朝は中央館2階の「検温場所」に行ったがまだ自宅で体温測定をしていない生徒も居て、3台のデジタル検温器で教員が測るのだが、熱が37度以上を出ていれば保護者に連絡して「そのまま自宅に帰らせる」ことにしている。私も測ってくれたが何回やっても36,5度であったから帰らなくても良かった。9時45分からは始業式の神前奉告を行い生徒はその後分散教室に入っていった。特に高校3年生だから次回は進路指導部長から大学受験のことについて相当詳しく話をすることになっている。