2020年5月18日月曜日

在宅勤務の在り方を考え直す

早朝、中学の教頭に連れられて二人の英語教師が入室してきた。土曜日に「グーグルの正式なICT教育認定者の資格を取得」したという。素晴らしいニュースで今週は始まった。これで資格認定者は従来の4人に加えて合計6人となった。最もこの認定取得は義務付けていない。あくまでトレーニングコースの修了であるがこの二人は最後まで行ったということである。この資格取得の認定試験は結構複雑で難しいとされている。この二人は過日このアラウンドでも紹介した在宅勤務中に「トレーニング」コースを理事長・学院長の指示通りに受講した先生であり6月末までの資格認定を大幅に早めてさる土曜に遅くまで挑戦し、取得したらしい。素晴らしい。拍手喝采である。




本校には現在管理職を除いて専任教諭が76人いるが内61人は私が専任として採用した教員である。比率は実に80.3%にもなる。10人いて内8人を私が採用したのである。これだけの数値を持つ私立の理事長は日本全国、居ないのではないか?平均年齢は38歳と大阪府の48歳に比べ何と10歳以上も若い。これらの専任教諭は学校の正式クルーメンバーであり、「浪速丸という船と共に教員人生を歩む人々」として期待した人たちである。人事権者として言えるのは素晴らしい人々を採用した積りである。採用された当初の初心を忘れず「頑張って」いる教員は圧倒的に多いが、中には時の経過とともに「新型コロナ非常事態解除」と同じように「緩んで」しまうのか、輝きを失い、「寄らば大樹の陰」とでも言うのか、一見「パラサイト」みたいな人もいるのかなとツイツイ思ってしまう。実際はそうではないと思うが年を取るとついつい「しつこく」なり、疑念も大きくなってくる。良いことではないが仕方がない。私は全生命をかけてこの学校の将来のことばかり考えているだけに「親に心配をかけるな」と言いたい。

今日の校務運営委員会の席で私は前述した優秀な二人の事もあって、又この問題に言及し、強く一部の教員の行動に不満を表明した。今こそ専任教諭がトップの指示に対して一致し前に進まねばならないのに「能天気」な一部の教員の行動は組織に悪影響を与える。「悪貨は良貨を駆逐する」というグレシャムの法則ではないが、今非常時である。組織は非常時に強くなるものだが、その波に乗れない人もいる。この人たちが問題である。企業社会はいくらかボンクラが居てもトップの20%で突き進むから問題はない。しかし学校組織の難しさは、「平等社会」ゆえにそのような者が居れば、間違いなくレベルの低いほうに水は流れる。時間的余裕があるから先延ばしするのではなくて「今日できることは今日中に済ます」という気概が大切である。生徒には6月中に全員がクロムブックを持つというのに何が8月までにトレーニングか!





それは頑張っても、頑張っても、頑張らない人と同じ給与、処遇であれば、最後はアホらしくなって誰もやらなくなるのは自明の理である。これが戦後の学校教員社会を毒してきた。昔は今回のようなグーグル認定を受けるかどうかも職員会議の全員の挙手で方向を決めて来た。このような事をしていれば組織は停滞し活性化はなく、腐食し始める。私は決めた。「在宅勤務」の在り方を見直して見る。在宅勤務と言いながらお茶の間で子供と遊んでいるようなら学校にきて時間一杯、仕事をして貰う。今日、来訪してくれた有力理事のM先生は私のアラウンドを読んでくれており、「まだこのような先生がいるんですな」と驚いておられた。私は少し恥ずかしかったのである。