今日は授業再開二日目、今日はBグループの登校であった。表玄関、我々は「回廊」と呼んでいるのだが、そこで「サーモグラフィー」を使って生徒の体温を測定する実験が行われていた。今までは教員が測定器を手に取って測定するものであったが、時間がかかるしどうしても列ができこれは「密」になる。パソコンとリンクさせ、自動で複数の生徒を測定する方策としてこのサーモグラフィーは便利な優れものという事で一台手配し、本格導入の前に実験的に使い勝手を調べるためにやってみたのだが、中々便利な代物で使えるかも知れないと思った。後は何台購入するかである。一台70万円もするらしいが、感染防御の為には致し方がないかなと思っている。本校では「資産処分権」は理事長のみだから、生徒・教職員の状況、他の学校の動き等を眺めながら私は緩急自在に「必要な物には金を出す」のである。
今月からようやく来年度入試に向けて活動が再開した。塾訪問や学校訪問が始まった。今年は浪速中学校の入学者が137人と4クラス体制になり素晴らしい成績を収めてくれた。この「立役者」が入試広報部のY副部長である。彼は竹中半兵衛、黒田官兵衛並みの知略を巡らせて大活躍してくれた。特に私が買っているのは「話に数字が出てくる」ことである。そう、多くの学校の教員にありがちな話が「観念的」ではなく、「実践的」なところが素晴らしい。私は頂き物ではあるが極めて珍しい清酒の「升升半升」(益々繁盛をもじった呼び方)、2升半の大瓶を顕彰としてプレゼントした。
更に本日は学校にとって大変重要な「スクールカウンセラー」の新しい先生と面談させて頂いた。大変立派なご経歴であり心強く感じた。現在もお一人優秀なカウンセラーの先生に来て頂いているのだが、本校のように在校生が2350人を超える大規模校では生徒や保護者とのカウンセラー業務は欠かせないものであり、これで二人の先生と契約することが出来て「ホット」一安心である。学校というのは「リスクの遠ざけ、分散」が重要な視点であり、あらゆることに「ダブル作戦」は有効である。「これしかない、これだけ」というのでは往々にして失敗がある。ただし「コスト」の問題もあるから、この辺が微妙な勘所である。
断腸の思いであるが遂に「今年11月の海外修学旅行」を諦めた。先ほど生徒、保護者に結論を伝えるべく、高校校長が文書を出した。ぎりぎりまで待ったがコロナの終息など見えて来ないし、第一に、パリ、ドイツ、イタリア、ロンドン、ニューヨークなど大変な事態で未だに入国禁止だ。このような場所に行かせられる訳がない。元々転換の早い私だがこれだけは「諦めが悪かった」。10年間続いた本校の一大特徴であった先進国修学旅行故に「事態の急変」も期待していたが、これ以上は良くないと考え、27日の理事会で確認して決断した。バックアップとして「来年3月、国内修学旅行」に切り替える。最も既に行先は新しい場所で6カ所選択しておりホテルや航空機なども手配は完了している。ひょっとしたら来年の海外復活も難しいかも知れない。