2020年6月30日火曜日

「10万円、貰っていいの?」

大阪府、大阪市、堺市など府内の公務員は今日30日に夏季の賞与・一時金が支給された。総理以下国家公務員にも支給された。各紙は詳しく報道している。大阪府で言えば一般行政部門(管理職を除く)での一人当たり支給額は「平均年齢41.1歳で845016円」とあった。令和元年よりも0.2%上がっている。本学院は行政府に遠慮している訳ではないが、少し遅れて3日後の「今週末7月3日金曜日に支給」する。比較の為に府の平均年齢に近いところで算定するとこちらは「平均年齢41.5歳で864661円」だから少し高い程度の支給である。「同一労働、同一賃金」とすれば府立学校の公務員教員と私立である本校の教員とで差がないのは良いことだと思っている。ただ絶対に教育公務員に金額で劣るようなことはしないから本学院の教職員は誇りを失わないで欲しい。正直言うともっと支給できる財務体力はあるのだが私はその分教育環境の整備にお金を使ってきた。これは私立故に極めて重要なことである。日本中探しても何処にも負けない教育環境の完成はもうすぐだ。そこまで頑張ろう!

今朝の朝日新聞は朝日らしい視点で面白い記事があった。「給付10万円もらっていいの?」の見出しである。「所得減らない人ら戸惑う声」「将来世代の負担、罪悪感」「公務員に寄付要求 反発も」等の小見出しだ。要は赤ちゃんも含めて国民一人当たり10万円の支給は国の財政がパンクしている中で正しい判断かと聞いているのである。当初は所得減少の家庭に30万円支給の案から公明党などの強い要望で急転直下変更されたもので、これは「ばらまき」と当初から批判の声はあった。確かに「例月給与は減らず夏季の賞与一時金が80万円も支給される人々に10万円は必要なのか」と思うが総理は4月17日の会見で「国民が連帯していくためにも全ての国民に配る」と表明されたからこれで落着した経緯がある。確かに連帯と言われたら議論はもうお仕舞である。

しかしだ!個人的には困っている人に更に手厚く給付すべきが正しい判断だと思う。この非常時にお金に余裕がある人びとに一律10万円配って何の意味があるのかと思う。菅官房長官は「常識的には申請しないと思う」と発言した。コロナの影響で裕福な人と経済的に困窮している人との格差はますます大きくなってきている。本当に酷い状況である。修学旅行でお世話になっている旅行会社エージェントであるHISさんは給与カットに加え、夏季賞与は全く支給されないという。気の毒で仕方がない。個人個人の人知れない事情があるからこの議論は微妙であり、結論など得られない。ただ私は兵庫県加西市の市長みたいに市の役人に「10万円は市に寄付して」と同じような事を本校の教職員に言う積りはない。個人個人が判断することだ。私はどうするか、ここでは書かない。

6月23日から始まった高校の「3者懇談会」は今日で終わる。15日に学校は完全再開され今日まで無事に過ごすことが出来た。部活動はこちらが心配するくらい一気に活性化してきている。学校は極めて順調である。3者懇談では生徒保護者は中には初めて「担任の先生と初顔合わせ」もあったろう。特に大切なのは大学受験を控えている高校3年生と入学して来た高校1年生である。私は学年主任から報告を受けたが極めて順調に進んでいるとのことで安堵した。国大協は来年度国立の入試問題の範囲は変えないと今朝の記事にもあった。2か月遅れた分を如何に取り戻し希望の大学に進学させるか、私立らしい取り組みをして送り出してやりたいと思う。高校3年の学年団は頑張って欲しい。昨年は過去新記録の受験実績を出した。コロナ禍の中で同じような実績が出れば「浪速の実力は本物!」と高く評価されるだろう。