本法人も加入している「大阪私立中学校高等学校連合会」は12日正午現在の時点における令和3年度入学者募集の「出願状況」をマスコミ各社に提供し、その数値が今朝の新聞各紙で報道されている。私立学校法人と新聞の社会的使命であり受験生及び関係者への参考となる重要なものだ。私は目を皿のようにして数値を追う。16日から各学校単位で様々な方法で入試が始まるがこれらの数値は今朝の新聞報道から今日締め切り一杯まで変動するだろう。例えば本校は新聞数値では募集人員90人に対して109人の志願者となっているが、本日16時の時点で118人まで膨れ上がっている。試験会場の浪速中学校は本日5限まで授業し、その後大掃除、そして明日の試験会場作りだ。徹底したコロナ感染予防策を行う。夕刻会場を視察したが、中学校が大変に良く頑張ってくれていた。
私は今、ほっと「安堵の時」を過ごしている。昨年来の新型コロナ禍の中で厳しい家計の影響が募集に深刻な影を落とすかも知れないとの危惧が正直あったのだが、府内私立中学校の平均倍率は2.14倍でこれは昨年同時期の2.13倍とほぼ並んでいる。大阪日日には「私立は大学進学やリモート対応など評価され根強い人気」と書いてあった。コロナ禍の中でも経済的理由による私立敬遠の動きがないことが確認され、我々にとっては良い話しである。可愛い我が子の教育だけは優先したいという親心に我々私学関係者は応えて行かねばならない。それにしても教育界は適切な言葉が見当たらないが、敢えて言えば「超保守的」である。その意味は努力しても努力しても実績を出しても、出しても簡単に「大きな変動」は起きないのだ。その意味で教育界は社会一般と様相が異なる。株価は一挙に沸騰しないのである。
府内全私立中学60校の中で出願者数で言えば浪速中学はトップから22番である。昨年も22番!驚くのは22校の内、某中学さんが昨年の25番手から18番に上昇した以外はすべて22番以内に収まっている。不動の22校と言う事になる。「100人以上を集めている学校は60校のうち24校、率にして40%、51人から99人の学校が17校(28%)、50人以下の学校が19校(32%)」である。トップは高石市の中高一貫校さんが募集人員270人に対して894人、最ボトムが募集人員70人に対して出願者が3人とあった。とにかく今日の報道された数値は私学経営者には厳しい刃を突き付けられたようなもので精神衛生上、良い筈はない。私はこの日まで胃がチクチク痛むほどだ。まあ、今年も良い数値が出たと喜んでいる。入試広報部は良くやった!一挙に保守の壁は壊せない。天井を突き破るにはまだまだ時間はかかる。坂の上の雲を目指して頑張って行こう。
厳しい保守的な山道も誠意をもって生徒の為に頑張って行けば「道は出来る」と私は入試広報部や関係者に言っている。平成18年学校改革を始めた時はまさに30人程度しか集まらなかった学校が15年の時を経て何とか「3桁の大台」に乗り、60校中22位のポジションまで来た。まさに「牛歩」である。一歩一歩前に進めば「丑」と同じで後ろにはいかない。教育の環境と中身には自信があり、実績もある。今後とも全教職員頑張って浪速中学校の存在感を高めていきたいと思う。その為には一にも二にも「更なる教育の中味の充実」である。「面倒見の良い学校」を名実ともに実現するのだ。牛の歩みで良い!