大学入試センター試験の後を継いで初めての実施となった「大学入学共通テスト」の初日が終わった。今日も行われ、数学と理科である。初日の問題の分析は新聞各紙や各予備校のネットでの配信なども一様に「問題は難化」して出題の形も思考力などを問う傾向が顕著であったという。科目数が多かろうとも、そのすべての正解と分析が翌日には出ているのだから驚く。大きな進歩だ。私などの「共通一次世代の人間」には想像も出来なかった。社会の科目、地理歴史・公民では「世界史A」「世界史B」「日本史A」「日本史B」「地理A」「地理B」「現代社会」「倫理」「政治・経済」、すべてにわたって新傾向の出題が目立っているとあった。外国語では多くの人は「英語」だけと思っているかも知れないが「ドイツ語」「フランス語」「中国語」「韓国語」から選択だ。正直言って英語以外のフランス語やドイツ語で大学に進学する生徒がいることにも驚く。時代の流れだろうが素晴らしい。果たして本校の生徒たちのスコアはどうだったろうか?大体明日には判明する。自己採点結果を持ち寄って今後の作戦を練るのだ。
今日も「浪速のいちばん長い日」が続く。既にネットで合否の速報を行っているが、昔ながらのスタイルで、掲示版での発表が10時。合格した受験者は正式な合格通知を受けとり入学金の納付など手続きを明日の16時までに行う必要がある。同時並行で一次B入試が朝行われ、夕刻はⅠ類選抜B入試が行われる。一次B入試にくる生徒は様々な理由がある。多くの受験生は「本校での格上げ合格」を目指して再チャレンジをしてくる。「どうしても浪速のⅠ類で学びたい」とⅡ類合格を既に果たしていても、主に親心だろうが子どもを激励し「頑張りなさい!」と送り出してくるのだろう。或いは他校で思うような点を取れなかった生徒が本校に切り替えて来るのもある。既に本校や他校で目的のコースで合格を果たしている受験生はB入試を出願していてもスキップし、今ごろはご家庭で「ほっ」と家族皆で喜んでいる日曜日だろう。だから一次B入試は事前申し込み数から大体半分程度に実受験者は減少する。
10時に掲示版で合格発表している傍で1次B入試の答案に向かっている受験生がいるのも不思議な光景かも知れない。これが今日一杯続く。本校は更に来週の19日にも2次入試として受験機会を設けている。他の私立も同じような事をするから、もうここ1週間程度は大阪私立中学の入試は「大変」で言ってみれば「無限の世界」が拡がっているのだ。合否発表時間もまちまち。学校によって試験日、その試験目的が異なるから本命と第二志望校と複数回受験の生徒は本当に大変である。しわ寄せはすべて「小学校6年生の受験生」であり中には受験が4回、5回と続き、「ふらふら」となっているのを想像するのはかたくない。私はこの傾向に対してまさに当事者であるが「改善が必要」だとの思いは年々募っている。
本校では科目数は算数、国語、社会と理科からの選択で3科目受験だ。これを連日、課せられる子供事を考えると可哀想な複雑な気がしている。だから数年前に二日目の夜型入試は書類審査と面接試験にした。日本の私立中学の中には「算数だけの1科目受験」とか「ネット受験」と新しい傾向が出てきている。いずれそう遠くないうちに中学入試の方法のやり方を真剣に考える時がくると思う。今は本校だけが「突出して」はやれないが、府内私立中学60校が大学入学共通テストみたいな「大阪府私立中学入学共通テスト」が実現すれば、それはまさしく「画期的で革新的」だが・・・、ほとんど不可能かも知れない。
ところで昨日のアラウンドで教職員への弁当のボリューム感が無いと書いたら早速反応があった。給食業者が「改善する」と理事に電話があったそうだが、このようにすぐ敏感に反応する反射神経が組織で働く人には大切な要素である。「鈍感力のすすめ」というベストセラーがあったが鈍感は好きではない。今日のお昼弁当は大いに改善されて大変良かった。