2021年10月18日月曜日

プレゼンテーションの意味

 10月16日は「第1回浪速中学校プレテスト」が午前中に終わり、15時からは高校生の保護者を対象にした「保護者対象進路講演会」があった。例年この時期に進路指導部とPTA進路委員会が共同企画で行うものである。今年は「関西学院大学」から講師の先生をお招きし「コロナ禍における大学での学び方、今後の大学入試の変化」等々でお話しして貰った。コロナ対策として今回は中央館8階の視聴覚教室を使って「録画」しそれをユーチューブに配信する方法をとった。400人を超える保護者が見ておられるが、今回聴取出来なかった方々も配信の期間を長くとったので時間のある時に聴収することが出来る。確かに目の前で大学の先生が肉声で話すのを直接、聞くのも臨場感があって良いが、このようにネットで配信するスタイルが徐々に席を占めるようになってきたのも「ニューノーマル」なのかもしれない。コロナは徐々に学校のスタイルを変え始めている。

 


そのコロナであるが、約2年間のコロナ禍は「私立学校の優位性」を高めてくれたと思う。「オンライン授業の完成度」とか「校内のコロナ感染対策」とかが評価され、従来の私立人気が更に一段進んだと言えるのかも知れない。それは今月から始まったまず私立中学入試の参加者の増加で良く分かる。本校でも16日に実施した第1回浪速中学校プレテストでも多くの参加者を得たことで分かる。しかしそれは他の私立中学校でも起きている現象であり、本校だけが特別ではない。受験生や保護者は「然らばどの私立が良いのか?」という品定めに入っているという感じで受け止めたほうが良い。それだけに厳しいのである。参加者が増えたことは素直に喜んで良い。興味関心が無ければ来ては貰えない。しかしそれが来年度の入学者に直結するほど甘い世界ではないのが私立学校の厳しさである。

 そういった観点から入試説明会は「プレゼンテーション」の場であり、極めて重要である。プレゼンの目的は、単に用意した資料を説明することではなく、相手にアクションを起こさせることである。「浪速中学校、良いね!考えよう!」と聞く側にリアクションを起こさせるものである。敢えて言えば、映画の予告編のようなもので、予告を見ることによって、本編(入学)を見ようと心を向けさせることである。本編への興味がなくなったり、見なくても「ああ、この程度の学校か?」と過少の評価になってしまってはプレゼンテーションの意味は無い。入試説明会で高揚して貰い、入学試験に具体的に足を運んで貰うリアクションを期待することが説明会の出演者の責任である。

仮に200人の参加者が居てもそれぞれに意識が異なっている。是非浪中に入学したい、最近浪中の話をよく聞くから一度聞いてみよう、塾の先生から行くように勧められたから等々、動機もそして学力レベルも千差万別であるだけに限られた時間内で成功裏にプレゼンをすることは生半可は事では成就しない。今朝、入試広報部から参加者のアンケート結果の報告があり、その後私は高校校長、中学校長、中学教頭、入試広報部教頭を部屋に来て貰い「更に良くする為に何をすべきか」議論したのである。プレゼンにおける学校の校長の存在は「主演男優賞」でなければならないし教頭は「助演男優賞」を期待したい。そして入試広報部管理職は企画、脚本、演出の総元締めであり、全てに責任があり、是非アカデミーショーの「監督賞」を取って欲しいと思う。今のメンバーなら必ず出来る!