2021年10月30日土曜日

時代と共に学校説明会も変る!

まず中学が先行し、そして遂に高校の入試広報活動が本番に入ってきた。今日は午前中、中学のプレテストアドバイス教室があり午後は「浪速高校令和4年度入試の為の1回目の学校説明会の日」であった。昨年は10月24日だったから今年は1週間遅れている。学校行事の関係などでこの近くで前後するが、府内のどの学校も同じように10月から12月一杯まで学校説明会が行われる。私立学校にとって極めて重要な催しであり、本校では令和4年度の説明会予定は以下のように決めている。

 10月30日、11月6日、11月27日、12月4日、12月11日と合計5回

更に我々は、12月はほぼ毎日正門を開けて受験生とその保護者をお迎えする学校見学会、個別相談会を入れている。今年から始めた新企画である。「この日にするからまとめて来て」ではなくて「ご都合の良い時に何時でもお越しください」というスタイルである。どの学校も知恵を絞って受験生の獲得にしのぎを削っている。 


コロナ感染が落ち着いてきているとは言え、迎える方は感染対策を徹底しなければならない。コロナが来ると予想して新校舎を設計したわけではないが、我々の広い教室と24時間強制換気の校舎内はウイルス対策にぴったりと嵌った。又全館フリーWi-Fiだからリモートがいとも簡単に出来るので「3密」を避けることが出来る。これらのお陰でこの1年大過なく過ごせた実績をベースに今日も多くの受験生と保護者をお迎えすることが出来た。コロナは私立の優位性を示し、私立人気が高いとの下馬評であるが、蓋は開けてみないと分からない。情報に拠ればどの私立も参加者を増やしているらしいが浪速高校でも昨年対比で1.3倍の増であり、有難いことである。「百聞は一見に如かず」で、お客様に来て頂けなければ何事も始まらず、来て頂ければ詳細にご自身の目でご確認頂けると思い、教職員は持ち場、持ち場で一生懸命に頑張ってくれている。気苦労は多いが、この入試広報活動の持つ醍醐味は私立学校の関係者でなければ分かるまい。 



しかしだ。もう一人の私は今の状況と15年前を比較しから深い感慨を覚える。当時の学校説明会は「豪華なホテルの大会場」を借りて昼食をお出しし、相当のお土産まで用意し、競って行ったようなものもあった。しかし今や遠い、遠い昔の事になった。まず「学校にて行うべき」との新しい考えが主流になってきたのである。考えて見れば当然の事であるが当時は誰もが口にしなかった。次は学校でやるにしても会場となる体育館や講堂を満杯にするのが入試広報部の仕事と頑張ってくれ、相当な努力をしてくれた。しかしコロナ禍の今はその考えは無くなり、教室分散にして密を避け、個別のリモートでの事前予約の説明会となってきている。今日も40教室を使った。保護者アンケートを見ると大会場より、狭い教室での大型テレビ画面の方が集中して良く理解できると大半が好意的であった。豪華なホテルも大きな体育館も当時の時代背景の中で我々の思いだけだったのである。 


今後どのようになっていくのだろうか。極めて興味深い。そのうち学校での説明会もご自宅からリモートで聞くと言うスタイルが出て来るかもしれない。その上で自分の目で見たいとお考えになる受験生と保護者は「ご都合の良い時に何時でもお越しください」となるかも知れない。時代はこのようにして変わっていく。今年の12月一杯は門を開けているというのは実は将来の姿を見越しての実験でもあるのだ。中央職員室に陣取り、久し振りにプレゼンの1時間を全て見たが満足のいく出来栄えだった。企画に当たった入試広報部は良くやってくれたと思う。誉めてやらねばなるまい。本校の教職員、生徒の誠実さ、真面目さ、面倒見の良さ等々が全面に出ていた。好印象を持って頂けたのでないかと私は安堵、安心したのである。しかし勝負はこれからである。