本学院の浪速高等学校・中学校の高校自治会の役員は自治会長、副会長2名、生活部長、書記2名、会計2名であり、任期は11月から1年である。中学校の生徒会は会長、副会長2名、書記2名、会計2名で任期も1年間で校長の認証式と新旧役員の引継ぎ式が終わってからスタートする。いずれも生徒全員による投票で選ばれ、高校では選挙では落選者もいるくらい意識は高い。本日中学校の新旧役員が揃って挨拶に来てくれた。私は退任して行く旧役員に慰労の言葉をかけ記念品を手渡した。終わった後に私は聞いた。「ところで皆、唐揚げは好きか?」。一同声高く、うち揃って「大好きでーす!」。
とにかく本校生徒は唐揚げが大好きである。社会でもコロナ禍でどこも元気がない中、成長しているのが「唐揚げ市場」らしい。確かに近年増えている専門店では、売り上げが前年の1.6倍というところもあるという。専門店だけでなく、スーパーやコンビニのお惣菜人気メニューとしても君臨しているし、デパ地下では多くの店が高級唐揚げを競う。お弁当や定食の人気おかずであり、居酒屋では人気のつまみ、というように、日本の食生活のあらゆるシーンに登場する「唐揚げ」。一体全体、唐揚げの何が、我々をこんなに惹きつけてやまないのか。特に若い世代にも人気の食べ物で「本校の中央館6階レストランでも売り上げナンバーワンは鶏のから揚げ」である。これが現在ささやかな問題となっている。
物の本によれば日本人は、年間220億個の唐揚げを食べているというが、年間の消費量が220億個を越えるという化け物みたいな唐揚げ、だが、何時からこんなに食べるようになったのだろうか、素直な疑問である。私には記憶が無い。日本唐揚協会会長兼理事長は「1974年に、日清製粉が“唐揚げ粉”を発売して以来だとあった。粉にスパイスや調味料が混ざっていて、鶏肉にこれをつけて揚げるだけで、おいしい唐揚げが家庭で作れるようになってきて、ここから、一気に広がったらしい。
ここでは唐揚げを使ったメニューが4つある。唐揚げ弁当、鶏マヨ丼、カップ唐揚げ、爆弾おにぎり(中に唐揚げ入り)なのだがとにかく生徒の人気メニューだ。9月だけでこの4つのメニューで約6000個以上出ている。これらの鶏肉は中国産ではない信頼できる外国産であるがその価格が月を追うごとに値上がりしている。年初3月に2キロ当たりの価格が10月納入分では何と1,7倍だ。備中高原鶏モモ肉はキロ820円、2キロでは1640円になりとてもそのような高価な肉は使えないから探しに探して得た鶏モモ肉である。加えてサラダ油の値段も1年前に比べ1.54倍に値上がりしている。このようなわけでレストランの経営者は悲鳴を上げて助けを求めてきた。「唐揚げを出すな」とも言えず、さりとて値上げをしたり、唐揚げを小粒にしたりは出来ない。私は経営支援で「唐揚げ補助金」を出すことに決めたのである。本校の生徒には唐揚げをドンドン食べて欲しい。本校は全て生徒第一に考える。