何と、何と「良いことは続く」もので年度末に当たり、「第69回大阪私学高等学校総合体育大会の表彰式」が有り、「浪速高校は女子総合で第1位の栄冠」を手にした。「男子は惜しくも総合2位」であったが、素晴らしい快挙である。男子1位は近大付属、女子2位は四天王寺さんであった。男子3位は興国さんで女子は大阪学芸さんであった、並み居る強豪校の中で新記録のポジションを獲得したのは運動部の顧問の指導と生徒の頑張りであり、開校100周年に向かって花を添えてくれた。私は慰労と感謝の言葉を担当教諭に伝えたのである。ただ理事長から言えば、生徒の部活動は単に「生徒の頑張りだけ」に期待するものではない。立派な指導者の確保と「機能的で誇れる練習環境」が必要だ。もはや巨人の星「星飛雄馬」の世界が通用する時代ではない。星飛雄馬と書いて直ぐにピンと来られますか?言ってみれば運動会の「おしん」みたいな存在で、根性と汗だけで勝てる筈はない。
ところでPTA組織は学校にとって“やはり”重要で必要な組織だと思う。“やはり”と書いたのは最近ではその必要性が色々と喧伝され、最近では何か「イメージ」としても良くない感じが出てきている。時間が取られる、無報酬、PTA会費が惜しい等々、反対論者の意見が書かれているが、良い面は極めて多い。日本におけるPTA( Parent-Teacher-Association)は、各学校で組織された保護者と教職員による社会教育関係団体であるが、任意加入の団体であり、結成や加入を義務付ける法的根拠は無く、全ての児童生徒のための「無償ボランティア活動」というのが、本来のあり方である。だからこそ価値がある。私は公立高校のPTAも私立のPTAも経験しているが、どちらにも悪いイメージは全くなく校長の応援団体として随分と助けられた気持ちしかない。ただただ感謝だ。無償の奉仕に頭が下がる。
PTA組織があることで、生徒を囲み、保護者と教員がトライアングルを形成し、個々の生徒に有った対応を考えて行く形が出来る。又文化祭や体育祭などPTAという学校組織が全体一丸となって求心力が高まる。「絆」として繋がるのである。一般の保護者は我が子が楽しく学校に行っている姿を見ることが嬉しいことであり、そのことがPTA活動の意義だと私は思っている。子どもが喜べば親も嬉しい。そのような状況になれば保護者は学校を応援してくれる。厳しい経済状態の中だがそれでも学校の為にと一肌脱いでくださる。学校はまず生徒の為に頑張り、教育環境の整備、充実をまず先に、次に生徒へのあらゆる支援や活動費、褒賞金等を惜しんではならない。一般の保護者には「説明責任」を果たし、そして時々PTA役員をご招待し学校の幹部が直接に学校の現状を説明し、コミュニケーションを取らねばならない。無言のPTA活動などあり得ない。これが私立のPTA活動である。
先週土曜日、中学校の卒業式が終わった後15時から「茶話会」を持って暫しの歓談の時を持った。1時間と言う短い時間だったが、ささやかだが飲み物とスナックを用意し、盛り上がった会になった。そして最後に焼き立てパンのお土産をお渡して散会したのだが、私はこの席で100周年に関してPTAからの新中学校棟建設にと「多額の寄付金」を頂く旨、会長から内示され、その金額に驚くと同時に、温かい「浪速ファミリーの心」に触れて心から感謝申し上げた。そう「PTAはまさしく浪速ファミリーの中枢」なのである。