実に本校の教員は素晴らしい。とにかく徹底して「生徒の面倒を見る」。この点が凄い。だから生徒も保護者も安心して本校を選択してくれる。生徒の面倒を見るとは「生徒を守る」ことだ。甘えさせることではない。勉強で分からないところを教え、部活動で技を教える。何より「優しい心根を育み、生きて行く精神力を鍛える」ことが本校教育の目的であり、その為には災い、曲がごと、交通事故、自然災害等から生徒を守ることが最優先である。基本的な考えは大切な子どもさんを「保護者からお預かりしているという根本」を徹底して理解し、今や本校の文化となり「風土」となっている。「これが私立学校の思想」である。これが分らない教職員は本校には必要ない。私は貴方の教育観など聞いてはいない。「生徒を愛し、本校の基本哲学」に対応してくれる先生こそ私は欲しているのである。
さて今日の演目であるが神戸に本拠を持つ「劇団自由人会」のベストセラー演劇「カーリーの青春」と既に書いた。予てよりお付きのある演出家のふるかわ照先生と劇団の森代表が1月に来校され、演目を何にするか私と親しく懇談し決めたのが「カーリーの青春」だった。当初「ベニスの商人」も候補として挙がり、私自身が実際に鑑賞に行ったが、これは生徒には少し暗く、難しいかなと思い、カーリーにした経緯がある。結論的に「生徒の反応」を書こう。15分おきに会場一杯に拍手が鳴り響くものだった。終幕には会場が割れんばかりの歓声と拍手だった。演目選定は間違っていなかったのである。
この演目は自由人会が既に1750ステージを突破し、112万人が涙した劇団自由人会不朽の名作であり、オリジナル作品であることが本校での上演でも証明された。「愛することは生きる事。生きる事は信じる事だと教え、愛が如何に人間を豊かにするか」、愛こそが青少年の未来を照らすとのこの演劇の核心は教職員にも参考になったと思う。本校生徒も愛を知り、愛を感じたいのである。だから大きくこの演劇は受け入れられた。毎日接する先生方は生徒を愛している気持ちが時に伝わるように指導して欲しい。これが出来ない、無い教員は最早本校で教育に携わる資格は無い。開校100周年記念芸術芸能鑑賞会は大成功に終わった。劇団自由人会の俳優の皆様、実に力の籠った素晴らしい演劇を見せて頂き、有難うございました。心から感謝致します。素晴らしい記念事業になりました。