2023年6月13日火曜日

茶道部へのお道具一式授与式

 昨日の地鎮祭を無事に終え、一夜明けた。今朝は自分の席で本当に安堵している自分の姿を見る。地鎮祭の中で「地鎮の儀」という儀式があり、「苅始めの儀は鎌」でこれは南海辰村建設の技術者が、「穿初めの儀は鋤」でこれは施主の私が、そして「鎮物埋納の儀」は宮司さんが、そして最後を飾ったのは「鍬」を使って土をかぶせ、鎮物を埋納されたのが南海辰村の社長さんであった。粛々とこの順番で儀式は進んだ。私は神職から鋤を拝受して「エイ、エイ、エーイ」と100年前の本校創立に関わった人々に届くような大きな声で力強く地中に差し込んだ。単に行事だけではなくて校内全ての物事が着々と静々と計画通りに進んでいることが余計に嬉しい。次の「開校100周年記念事業」は15日の「開校100周年記念芸術芸能鑑賞会」だけとなった。開校100年と「冠がつく行事」はこれが最後である。生徒、教員総勢で3000人を超える人間が午前、午後の部と2回に分かれて堺市のフェニーチェ堺に赴き、今度は「生徒の為の100周年行事」である。神戸に拠点をおく劇団自由人会のよるベストセラー演劇とも言われている「カーリーの青春」を私も時間を取って鑑賞に出掛けることにした。 


昨日、地鎮祭を終えた私は放課後武道館のお茶室「洗心亭」に赴き、表千家、指導者の木村宗匠、ご社中の方々お揃いのところで新入部員16人に対して「茶道具一式」の授与式を行った。創立当初は男子校で勿論茶道部など無かったが共学に転じた時に私は茶道部を作り今や部員総数も格段に増えている。一人一人にお道具を手渡しながら激励の言葉を付け加えた。授与式の後、私は講話で開校100周年にちなみ、今日のお茶は「先人に捧げるお献茶の気持で点てなさい」と言った。そして新入部員に対して茶道の精神は「和敬清寂」であり、和を尊び、相手を敬い、清々しく、自己と周囲を見詰める寂の心を生徒には感じ取って欲しいと述べた。お茶の心があれば相手を許せるし、それで自分の心も豊かになれる。決して茶道部の中で友人同士のいさかいなど有ってはならないとも付け加えた。生徒達は静かに聞いてくれた。