2019年11月21日木曜日

「蒼古の魂を揺り動かした提灯行列」 :凛とした本校吹奏楽部の演奏

通常余り使われていないが「蒼古(そうこ)」という言葉が有る。蒼枯とも書く。意味は「古色を帯びて、さびた趣があること、古びていて深みがあるさま」を言う。人間、時には「蒼古に還る魂」を取り戻す機会を得よと今朝の産経新聞の正論欄で文芸評論家の新保祐司先生は寄稿されている。確かに「我が意を得たり」の心境である。ここ最近の私は生徒に対して校長講話等、あらゆる機会を使ってどれほど「我が国の蒼古」を語って来たことか!

 

生徒には繰り返し語って来た「即位礼正殿の儀」「祝賀御列の儀」「大嘗宮の儀」の意味と意義、そして昨日の大阪実行委員会主催になる御即位奉祝の御堂筋「提灯行列」で益々新時代「令和」が始まったと感じた。両陛下におかせられてはこの11月27日に橿原市の神武天皇陵を参拝されると報じられているが、126代となる新帝のこの行幸こそ我が国の初代天皇である神武創業の魂に還られるということである。我々は校歌とは別に学校法人曲として神武天皇創業の物語として名高い信時潔作曲、北原白秋作詞のカンタータである「海道東征」を吹奏楽に編曲し「海道東征 浪速」として事あるごとに演奏し、この5月には橿原神宮にて吹奏楽部は奉納演奏を行った。

 

そもそも天皇の即位を祝う提灯行列は、学生が提灯(ちょうちん)を高く掲げて行進する光景で、1928年(昭和3)年11月、昭和天皇の即位を祝って、東京の皇居前で行われた提灯行列の写真が残っている。京都御所で即位の礼が行われたこの時、昭和という新しい時代の幕開けを祝って、全国各地で祝賀行事が催された。提灯行列は、戦前の日本では大小さまざまな名目で行われていた。起源については諸説あるが、たいまつや花火を手にした人々が列をなして行進する欧米での祝賀行為に影響を受けて、学生や学校が実施したのが始まりとみられている。

 

昨日の御堂筋提灯行列も振り返ってみれば「蒼古の魂」に触れるものだった。この提灯行列こそ蒼古の我が国の魂を呼び起こすものだとも言える。「天皇陛下万歳」「皇后陛下万歳」「両陛下万歳」「令和新時代万歳」の繰り返された万歳三唱こそ、何事にも代えがたい「我が国の形と心」を揺り動かし、覚醒を促すものだった。本校の吹奏楽部員は「凛として」、「乱れず」「堂々として」素晴らしい演奏を奏でてくれた。





 


 

私は強く思った。昨日参加してくれた吹奏楽部員に一刻も早く、感謝を伝えるべく集まって貰い、「奉仕料」として学院神社の大神からの「直会」の品として「◆000円のクオカード」と浪速ベーカリー「焼き立てパン3個の引換券」を手渡した。音楽監督のY先生にはストックホルムのノーベル博物館で購入したネクタイをプレゼントした。橿原神宮への奉納演奏と言い、今回の行進曲の演奏と言い、その素晴らしさに私は何かを生徒達にしてやりたい気持ちが抑え切れなかったのである。神社神道の精神を根本に据える学校としてパレードの先頭に立ち「日本と言う国の蒼古の魂の行列を彩ってくれた生徒を誇り」にしている。今日は「一戦(ひといくさ)終わって」嬉しくてならないのである。生徒も「やったー!」と心の中で叫んでいることだろう。