11月1日に遠山新監督の就任式を行う前に、当然ながら我々は「手順」を踏んでいる。高野連も重要だがまず部員の親たちへの配慮だ。これが大切である。私立は公立と違って「保護者と共に進む」というのが基本姿勢である。まず数日前に硬式野球部保護者会の役員の方々を私の所に来て頂き、内々に状況を説明した。「誰が一体次の監督になるのか?」保護者のお気持ちはこの一点だったろう?差出人不明の手紙が来るなど混沌とする予感がした私は先手を打ってお話しした。不安を払拭し、安心して待って欲しいと思ったからである。この時点ではまだ遠山さんの話は一切出していなかった。
そして1日の17時から硬式野球部保護者全員の方々に来て貰い臨時保護者会だ。この席で初めて遠山さんとの契約が午前中に終わったことを知らせ、顔見世を行ったのである。これは「ご意見を伺う内容ではなくて学校法人が決めた人事の報告」であると私は説明した。全ての保護者のお顔は輝き、次いで18時からのセレモニーに移ったのである。保護者から見れば先の監督のこともあってご心配であったろうがこれで安心と言うお顔付であったと思う。
あれから10日間経って本日、何と、何と硬式野球部と軟式野球部の保護者会の会長さんが11時に学校にお越しになり「寄附金」を戴いたのである。硬式の遠山監督と軟式のI監督と共にお迎えしたのだが、金額は半端ではなく大金であった。このような事を期待していなかっただけに私は驚いたのである。名目は「浪速ふくろうスタジアム」の最終完成、校内での「バッティング練習場設置」と「新監督の誕生を祝して」のことであったと思う。軟式野球部はI監督の元で今強靭な体質に変わりつつある。元々強いクラブだし保護者会長さんの野球知識と技術が素晴らしいだけにI監督とのコンビで益々良いクラブになるだろう。