今日の2日は「新入生準備登校」と言って「4月5日の入学式」に先立って登校させ、種々の指導事項を行う日だ。校庭の桜はまだ花びらを保ち満開である。初めてクラス分けを行い自分のホームルーム教室を確認させる。そして「学院神社参拝の作法指導」、「身だしなみのセミナー」、そして「校則の説明」を行う。身だしなみ指導は服装と頭髪指導である。ブラック校則とか世間では一部で騒がれているが、本校には本校の約束事があって「ダメなものは駄目」と教えることが必要である。「鉄は熱い内に打つ」ことが生徒を守ることになる。今日のメインは身分証明書の個人写真の撮影があってスケジュールが一杯であるが、午前中には全てを終える。校内は通信体制が完備されているから全てリモートで実施できコロナ対策も万全である。
私は7時30分過ぎに神社前広場に立って最初に登校して来る新入生を拍手で迎えたが女生徒であった。一緒になって渡したプリントから彼女の教室を探した。学習進度が進んでいるクラスで成績優秀な生徒だと一目で分かった。次いで男子生徒で、私は「クラブは何処に入るの?」と聞いたら、即座に「サッカー部です」と返ってきた。長身で細身、さぞ運動神経の高い生徒であると分かった。とにかく新入生は靴をも見れば直ぐ分かる。ピカピカであり、制服もカバンも全てが新品で、どんどん正門を入ってくる新入生は希望に胸を膨らませており、これからの3年間をお預かりするのであるから、私は大きな責任を感じた。しかし1年生だけで771人、18クラス、全高校生だけで51クラス、2122人というのは大きい数値だ。私は幸せである。
M常務理事は今から15年前に私が最初に会った本校の職員で、この間常に私の傍に居て指示を忠実に守り実行してくれた人物である。決して表には出ようとはせず、確実な金銭出納を管理し、教員の面倒見も良く、人望もある。私もそれなりの年齢になり今後の事を考えておかねばならない。その時に優秀な「不動の専従役員」が居ればこそ安心も出来る。彼は何時も「私は裏方でトップを支える仕事の方が性にあっています。」というが、何時までもそれだけではいけない。「学校は結局潰れました」では駄目であり、今後は「優しさを失わず、時には非情になる」ことも必要だと諭している。学校と言うのは伸びるのは時間もかかりしんどいが奈落の底に落ちるのはアッと言うまである。その為には「仕事のやり方を時には変えよ、スピードを加速せよ」と私は今でも厳しく指導しているのだ。