2021年4月26日月曜日

非常事態宣言と学校安全衛生保健委員会

今日は「非常事態宣言」が発令されて初めての月曜日であり、生徒の登校状況を注視した。我々は毎日生徒の出席状況を纏めており、休んでいる生徒には健康状態を聞く。特に「発熱」については念入りに聞いている。コロナによる陽性発熱であれば、勿論登校は禁止だがまだ原因が分からない段階であっても登校の自粛はお願いしている。最近では保護者もお分かりで自主的にそうされている。今日を含めて明日、明後日と学校は有り、その後連休となる。今から97年前の5月1日に旧制浪速中学校が初めて授業をした日を記念して、この日は「開校記念日」として休校日である。本校では創立記念日とは言わない。従って「29日から5月5日まで休校」が続く。30日は今年から始めた教職員の自宅研修を入れた休養安息日であり、幸いと言うか7連休となる。従って非常事態宣言中はほとんどが休校となる。

 本校の定例の月度一回の「学校安全衛生保健委員会」が産業医(学校医)の出席のもと開催された。その後に産業医は退出されて通常の「校務運営委員会」となる。少しややこしいがこの会議は「学校保健委員会」と「(教職員)安全衛生健康委員会」を合致させたもので、元来なら別々に開催するのが適切なのだろうが、両方に医師の出席をお願いする関係上時間的制約もあり、生徒と教職員が対象の同じ健康管理がテーマだから私の方針でこのようなスタイルにした。学校保健委員会を設ける根拠は古くて昭和33616日付文部省体育局長通達 「学校保健法および同法施行等の施行にともなう実施基準について」から出発し、今日まで幾度となく改正されてきている。

 



昭和 47 年の保健体育審議会の答申においては「学校保健委員会の設置を促進し、その運営の強化を図ることが必要である」と言わば、現状へのクレームみたいな提言がなされているが、平成17年度の学校保健員会の設置率は、小学校81.9%、中学校78.6%、 高等学校76.7%にとどまっており、設置されていても開催されていない学校や、年1回の みの開催が多く、充実した議論が行われていないなど質的な課題があるみたいだ。本校では月度一回は必ず行っており、「保健室から学校が見える!」ではないが、養護教諭が学校医や校務運営委員会メンバー出席者に学校全体の生徒の健康状況を纏め報告してくれている。これは自慢できると私は評価しているのである。



 
学校と言うのは主管が文部科学省ではあるが、それだけではなくて他省庁の影響下にもある。例えば「教職員の健康管理は厚生労働省」である。特に最近では「働き方改革」機運が高まり,ますます教職員の健康管理が問われるようになってきた。従って「教職員安全衛生健康管理」の方は「産業医」の参加が「マスト」であって本校でもそのようにしている。労働基準法により常時 50 人以上の労働者(教職員)を使用する事業場(学校)においては、事業者(理事長)は、産業医を選任し、労働者の健康管理等を行わせなければならないこととなっているからである。学校と言うのはこのように「完全に法治下」にある。法によって「がんじがらめ」と言っても良い。今日もそのがんじがらめの中でコロナについて議論したのである。