2022年3月30日水曜日

学校の隆盛と共に、吹奏楽部第13回定期演奏会

 昨日は吹奏楽部の第13回目となる「定期演奏会」があった。もう13年になるかと「感慨一入」である。定期演奏会が出来るようになってようやく「一人前の吹奏楽部」と言えるらしい。着任当時の部員はわずか4人で、ほぼ壊滅状態、何とか名前だけは残っていたものの部員がこの数では何も活動など出来なかった。学校行事と連携させ改革を進める為には是非とも吹奏楽部の飛躍が必須と考えた私は「特別強化クラブ」として徹底的に支援を始めた。それは今に続いている。吹奏楽部の活躍は学校の飛躍なのである。今日の会場は「堺フェニ―チェ」、17時開演であった。この演奏会には過去一回も欠かしたことはなく今日も少し早めに到着した。チラシもプログラムも大変に良く出来ていた。このようなものを見ると本校のブラバンも「実力派」に育ってきたと感じる。 



アメリカでは吹奏楽は「スクールバンド」と呼ばれるくらい学校とは縁が深い。日本の学校でも吹奏楽部の存在しない学校は無いのではないか。管楽器を主体として演奏される音楽の総称が吹奏楽であるが、弦楽器や特殊楽器、太鼓などの打楽器も入れた編成で演奏される「器楽」である。吹奏楽部は、ブラスバンドまたはブラバンと呼ばれるが、これは、ドイツ語(blasは「吹く」の語幹)や英語のbrass band(金管バンド)に由来している。この15年、私がやったことは「大金」を投じてとにかく「楽器を揃えてあげた」ことくらいで、それは今も続いている。とにかく管楽器はどれをとっても高価であるがこの15年間、買って、買って揃えてきた。加えて学校全体の生徒を増やす努力をしたことだ。生徒が居なくては強化も何もない。



ただ精神的、技術的な指導は最初の顧問であり、現在の浪速中学校の中村校長先生がおればこそ今日がある。これだけは間違いない事実である。現時点での部員数は何と108人で大部隊である。顧問の先生が6人、外部指導者が4人である。その結果、府大会9年連続金賞、2年続けて関西大会に出場してくれた。惜しくも銀賞であったが、ようやく全国大会出場も視野に入って来たと思う。だから府内の中学生が浪速でブラバンをやりたいと入学を希望する受験生も増えて来たのである。本校の得意分野はクラリネットのアンサンブルでありこれは関西大会出場の常連校で、昨年は全国大会に出場した。今年は何と日本でただ一人「文部科学大臣賞」を受賞され昨年秋に東京から使者がお越しになり学校での受賞となった。楽器、部員、顧問、外部指導者、府内吹奏楽部の関係者や保護者の支援等々があって始めて「一人前以上の部活動」として成長したのである。 


特に学校近くの「松本楽器店」の社長さんが本校OBで何かと支援してくれているのが大きい。心から感謝申し上げたい。又今日の演奏会の司会進行はこれ又OGの三浦さんだ。彼女は私が校長時代、入学を許可し卒業証書を渡した。そして最初に母校で勤務をしている女性職員である。ITの達人で高校時代は放送部でNHKからも表彰された人物である。今日の発表会はそういう意味で「浪速ファミリー」の総合力を示した演奏会となった。司会が良い催し物は大体成功する。今朝ほど顧問の先生方が部屋に報告とお礼に来てくれた。私は言葉を尽くして賞賛し更に細部に拘り、来年に向けて頑張るように激励した。とにかく今までで最も感動した定期演奏会であったと思う。ご褒美に楽器を又プレゼントしなくてはなるまい。要望を出すように主顧問の先生に言ったのである。