「人材」という言葉がある。英語では「 human resources」と言う。「人材発掘」と言う言葉もある。社内外の隠れた人材を探し出し、ポジションを与えるという事だ。「登用」とい言葉もある。「登庸」とも書き、人材を引きあげ用いることである。ある「組織の課題解決」の為に人材を発掘し、役職を与えて登用し、仕事をして貰い、適切な評価と処遇を与えることは、私の重要な仕事の一つである。一つには内部から登用すること、広く外部に目を配り、採用することの二つの方法がある。今朝ほど中学校校長の同席の下、中学校所属のM先生を部屋に呼び、4月から「入試広報部中学校募集担当主幹」の内示を行った。
更に今日は外部から一人の人材を採用した。現在「事務職員:校務員」として頑張ってくれたNさんをこの4月から「教員として」採用することを決め既に内示を行っている。校務員さんから学校の教師になるなども普通ではないが本校ではある。彼は元々が公立学校の教員で教頭先生までお勤めになった優秀な人材であった。技術などの免許も有しており、私は彼の素質に目を向け「情報の免許」を取得するように向けた。そしてNさんは見事に1年で取得した。4月からは中学校の技術、そして高校の情報教育を担って貰う教員である。過日給与等について昇給額を説明した。これも人材発掘と登用の典型的事例である。
以上の為に後任の校務員さんを探さねばならなかった。本日外部から一人のお方と面談し、採用をその場で決定した。広く外部を対象に事務長以下が人材を探していたが漸く見つかり今日の私の最終面談に繋がったものだ。ご年齢は65歳、大きな企業を定年になり、「若い人々との関り」を持つ職業を第二の人生の柱にしたいとの履歴書の言葉に私は打たれた。学歴は国立大学卒業でキャリアは素晴らしい。一目見て私は「人物の品格」を見抜いた。学校の校務員さんと言えば昔は低学歴で「学校の小遣いさん」的なイメージを持たれているならそれは完全な間違いである。高学歴で人品卑しからず、喫煙習慣も無く、人生の志しが明確な人が実は学校現場の裏方を支えているのである。少なくとも本校ではそのような人々である。
今日は最後に先の大学入学共通テストの本校生徒の成績などの分析を行った「理科」の科目の報告会があって高校校長と報告を受けた。理科だけでも生物、化学、物理と本校には理科の教員に優秀な人材がそろってきている。彼らの話を聞くのは嬉しいことであるが、分析解析だけでは成績は上がらない。今日の分析を受けて来年に向けて更に良い授業、良い試験問題を作って生徒の学力強化を図って欲しいと願うばかりである。