2025年2月11日火曜日

建国記念の日の入試採点業務

 今日は「建国記念の日」である。言うまでもなく初代天皇である神武天皇がご即位した日であり、戦前は「紀元節」と言われていた。先に新中学校棟の「定礎」のテーマでアラウンドにも書いたが、神武天皇の建国宣言から今年、令和7年は「紀元2685年」となる。昭和戦後生まれの私は昭和15年の「紀元2600年」の一大国家祭典を知る由もないが「後15年で紀元2700年」となる。15年など直ぐに到来するが、私は最早この世に生は無いと思う。恐らく時の日本政府は紀元2700年祭など企画しイベントなど考える事は無いと思う。しかし日本で極めて希少である神社神道の学校の理事長として、この紀元2700年について触れておくのは自分の責務の一つのような気がしてここに書いた。わずか15年もすれば日本と言う国家は建国以来2700年の節目になるのだ。 

昨日の高校入学試験は見事に全くトラブルなく終了した。今日は受験生が格闘した答案用紙の採点作業である。この作業ほど気を遣うものはない。当たり前で、「採点一つで受験生の人生が変わる」と言っても大げさではない。私は公立高校で4年間校長として経験し、この学校に来てからも15年直接関与してきた。「採点ミスのないように」「集計の計算ミスのないように」「受験生そのものに間違いがないように」等々、神経を擦り減らす作業であった。それが「様変わり」の様相になった。その要因は4年前から「デジタル採点」方式を導入したからである。公立も今年から導入したと何かにあった。これは学校を変えたと思う。それくらい効果があった。


遂最近までは私が校長時代に始めた二日目に「面接試験」を受験生に課していたがコロナにより取り止めた。その後復活する気は無くなって来ている。調査資料でも分かるし、試験に向き合っている受験生を見ることで代替えできると判断している。このようにしないと、教職員の働き方改革、受験生の有効時間の確保など出来ないからだ。はやり言葉で言う「コスパ」が合わない。時代の要請があり本校が「面接は必要」と判断する時が来れば再開すれば良い。入試作業、そして今日の採点作業ほど緊張感を伴い、分単位の時間軸で動き、くるくると局面が変わる業務はない。昨日は中高合わせて非常勤も含めすべての教員、事務室職員、また一部生徒の応援もあり、「総力戦」で戦い、全ての校舎群と教室を使っての作業であった。使った教室数は62教室にもなった。 


入試と言うのは一言で言えば「多事多端」とでも言おうか。「多事多難」ではない。多事多端とは作業の種類が多く とても忙しいことを言う言葉であるが、そこに緊張感が伴うから私も、校長も教職員も大変だったが受験生が多いということは全く苦にならない。「栄誉」と思うべきと私は教職員に述べている。本校らしさと言うのか、昨日も学力試験が終わった後受験生には直ぐに下校はさせない。2500人の超える受験生が一挙に最寄りの駅に行くと大混在するから「時間差下校」とし、教員が電車のホームに立ち見守るのである。ここが本校の優しい所ではないか?私は最後の集礼で教職員にお礼を申し上げた。素晴らしい教職員を持ち、嬉しいし、誇らしいと。15年後、令和22年、紀元2700年の時も本校はこのような学校で在りたいと思う。