令和7年度高校入試業務が滞りなく終わり、今日は「臨時職員会議」を持った。目的は全教職員に正式に来年度の人事を告示するためである。入試も終わり早く来年度の体制を組み、準備に入らないといけない。昨年は2月5日であったが今年は1週間遅らせたのは入試のタイミングからである。「新しい酒は新しい皮袋に盛れ」という格言がある。新しい考えを表現したり、新しいものを生かしたりするためには、それに応じた「新たな組織の形や環境、それに対応する人間が必要」であることの例えだ。由来は新約聖書であるが、真実を伝えていると思う。「去年は去年、過ぎ去ったこと!今年は今年と新しい人で!」という「人と形の変化」が「人事」である。およそ、「組織にとって最重要なものは人事」であり、人事は「人の事」と書くが、まさしく組織はそこに属する人々で日常があり、そこには人事による組織活性化や人間模様が出てくる。それが人事の狙いでもある。
昨年度の人事の目玉は①浪速高校に副校長を任命、入試広報教頭を高校教頭専従として重任、入試広報部長を高校教頭補佐に異動するなど、数年、輝かしい成果を上げた、入試広報部の幹部人事を入試広報部から高等学校幹部に異動させ、部の雰囲気を一新、即ち「人心一新」を図ったこと、そして②その代わり、入試広報部はトップ以下「浪速中学校シフト」を敷いたことであった。とにかく岩盤固い中学校の入学者を増やすためである。この人事の結果は本年「完全勝利」として後世語り継がれるのではないかくらいの成果を上げた。高校は入学者が1100人を超え、中学は168人とこれまた大記録となる見込みだ。このように人事は成果が出て初めて評価される。これを受けて4月からの学校組織である。
大きな成果を上げた体制を「一挙にひっくり返す」ような事をやってはいけない。今の形がもたらしたノウハウと言行録を固めることが重要である。しかしネクストに向けて「新しく仕込む」ことも極めて重要である。これをやらないから固定化し、組織は柔軟で無くなる。私は来年度人事の基本的考えは「ローテーション」を従来以上に考慮したことだ。本校もようやく「有能な人材が多く育って」きた。特に彼らの中から将来の管理職を育てていかねばならない。組織には「ライン職とスタッフ職」があり、人によってはスタッフ職で能力を発揮する人材もいる。一見輝かしく見える校長以下のライン職はスタッフ職の支援を得て初めて成果を上げることが出来る。このラインとスタッフ、このバランスが重要である。給与基準は全く同じである。
又ベテランの教諭の中から若手教員の指導としてスタッフ職の「指導教諭」を当てはめてきたが、教科を考慮し固定の職位職分とはしないことを今回の人事で示した。一旦就任したらこれで永久職とはならない。同じように「教頭補佐」も中堅クラスの有能な教諭の管理補佐職経験の付与を考慮にいれた発令であり有期限の職位となる。ローテーションの中から「適材適所」が見えてくる。ここが狙いでもある。また本年度は「初めて女性のライン職である教頭補佐を中学校に発令」することにした。私はもっともっと多く女性教諭の活躍場所を広げていきたいと思う。映像を使って私は人事の要点を説明した。2番目のテーマは「教職員の処遇改善」であるが、この中身も又私の誇りであり、紙数の関係から、明日のアラウンドに続報として記述する積りだ。こちらの方も教職員にとって「ハッピーな話」になった筈である。