昨日、建設中の新中学校棟の視察に赴いた。結論から言えば今回の視察で私は相当な「ショック」を受けた。今回のプロジェクトでは初めての事件であると言っても良い。目玉となる最上階の6階の「意匠性がまるでなっていない」のである。施主の意向から大きくかけ離れている。最大の見せ場である6階から神社前広場を俯瞰できる場所に何とわざわざ「囲い壁」を作り、「売りのサロンの場所」が技術・情報の特別小屋に変貌していた。1年365日でわずか8時間程度の使用の為に最上階の、いわば難波高島屋の正面玄関前に扉囲いを付けているようなものである。
又写真で見て欲しい。見せ場である音楽室の壁や入口の引き戸の色が何か、「救急病院みたいな色」や「懺悔の部屋」に入るような寒々しいモノトーン色で塗られていた。私は卒倒しそうになり、後刻関係者を部屋に呼び、「存念」を強く申し述べ、変更を命じた。何でこうなるのか一夜明けた今日になっても私の憤慨は収まらない。「悲憤慷慨」という言葉を使っても良い。今まで何回も何回も言ってきた事だったのにという悔しい思いがある。かくのごとく人間は人の言う事を聞かず、変わらない。悲しい話だ。
この憤慨の余波を引きずりながら、初めて工事中の「自転車置き場」を視察したが、「うーん、これは経年使用でガタガタになる」のではないかと心配する気持ちが湧いてきた。杞憂であって欲しいが横に移動する躯体の小さな車輪の直径が小さく、又プラスチック製であることが心配なのである。近隣の学校で採用しているとのことであるが、状況の情報も得ていない。もし短期間に動きが悪くなったり壊れたりすれば、これはPL法に引っかかる商品となるからその点も気になった。なんやかんやで今回の現場視察は不満が残った。建設工事は最後の2カ月で決まる。私は工事の責任者に意匠に関わる部分は工事前に頻度を上げて理事長に報告し施主の了解を得るようにお願いした。
15時半から職員会議であった。私は4月から自転車登校の生徒に「努力義務」としてヘルメット着用」の課題に言及した。これは道路交通法の改定によりさて近年の自転車事故の急増で、その事故の割合が非常に高い中高生を主体に法令改正がなされたものである。自転車事故での死亡者の64.0%が、「頭部への致命傷」であることがデータとして出ており、ヘルメットを着用している場合と比較して、着用していない場合の「致死率が約1.8培と高く」なっていることが背景にある。本校としても生徒の安全な通学を最優先に考え、原則公共交通機関での通学を強く推奨していることをご理解の上、ヘルメット着用について理解と協力をお願いしたいと保護者に伝え、生徒にも指導を行う予定だ。当然教職員も該当する。
職員会議は早々に終わりその後「職員代表の選挙」が予定されていたので、私と常務理事は本学院の設置者として経営側に立つものだから、選挙権は無いと考え部屋を退出した。3年間の任期一杯代表として私のカウンターパートであったS先生とは本当に良好にやっていけた。これも教職員の理解と協力があり、結果として生徒数の増と言う状況が大きく給与改善、働き方改革に繋がったと思う。何方が新代表に就任されるのかまだ不明だが、組織である限り、そこで働く教職員こそ宝物であり、大切にしていかねばならない。私は新代表とも上手くやっていける自信がある。