2025年3月25日火曜日

益々繁盛は結果・結末であり、「魅力ある学校作り」への差別化こそ重要

 「益々繁盛ボトル」と言うものがある。中身は日本酒や焼酎を入れる瓶で、その量は「25合(4500ml)」。言葉の由来は「1升×2=升升(ますます)=益々」と、「5合=半升=繁盛」をかけて「益々繁盛(益々、繁盛しますように)」という思いが込められている「祝い酒」用の大きなボトルである。確かに頂くと嬉しいもので、そのボトルの大きさから、「存在感」と言い、その迫力、いずれもどんなお祝いにも引けを取らないインパクトがある。私立高校にとって来年度の入学者数は死活の問題であり、毎年、ご厚誼の有る大手ゼネコンの熊谷組さんから、私共は頂戴致しており、恐縮しながらも「縁起物」故に頂いているのが正直なところだ。 

長野県の最北、奥信濃と呼ばれる豪雪地の飯山市の酒造メーカーである田中屋酒造さんの「水尾」という大吟醸辛口で、「ここでなければ造れないものを造る」という思いのもと、土地の水、土地の米にこだわり、この地に暮らす杜氏・蔵人とともに、風土を詰め込んだ“地酒”を造り続けておられ、本当に旨い酒だ。本日私は入試広報部のK先生にこの逸品を差し上げた。毎年実績と経験を加味しながら何方かに差し上げており、今年は文句なしのK先生に決めた。先生は元堺市立中学校の校長先生から11年の長きに亘って高校入試の実務者として頑張って頂き、年度末で勇退される。令和7年度の高校入学者は1152人と前人未到の大記録を「置き土産」として打ち立ててくれた。今夜、32名の部員を私は招待し、市内ミナミのスイスホテルにて入試広報部の「打ち上げ会」があるのだが、当然前述したK先生は私の左隣の席である。 

どうも私の予感通り、私立高校への授業料無償化施策は我々現場で頑張っている者に幾分の逆風が吹き始めたように感じている。要は先行した大阪で公立の半数が定員割れしているのはこの施策だというのである。「とんでもない話」で元々の定員割れしているのは公立も私立も同じような比率で割れている。この根本原因は「少子化」なのであって無償化施策だけで私立に多く流れているわけでは無い。授業料無償化施策を学校改革や教育環境の改善に活かし、「魅力ある学校作り」に邁進した学校には生徒は入学を希望しているのであって、公立も私立も同じことだ。我々が受験生の首に縄を付けて引っ張って来たわけではない。 

公立私立、同一土表で相撲を取っているのだから、そこには「生徒ファースト」のポリシーで資金の内部留保など考えず、常に環境改善と教員の指導力向上を図り、また運営も「私立は土曜日もやっています!」などの旧世紀型のPR呼称など持ち出しているのではなくて「Saturday  Something  Special (S)」と銘打って「学校五日制―教職員週休変則二日制」など時代感覚を常に意識して学校を前進させる、新しい、きめ細やかな施策が大きく受験生に評価される。だからこそ今年の高校入学者25クラス、1152人、中学5クラス168人と大幅な躍進に繋がっている。

本校は又中学校校舎の建設資金の一部として10億円の外部融資を実行した。学校には借金はあるが、直ぐに使えるお金は無い。しかしこの返済の為に我々は又エンジンを吹かして頑張って行く全教職員共通の認識がある。教育はまさしく人材投資であり、活きた投資をした学校こそが生き延びていけると信じて疑わない。