今日は7月1日、「一日祭り」の日となった。「月初祭」とも言う。調べてみると本校では1日に全校生徒で行う「一斉参拝」が行われるのは前半では今日の7月1日のみである、学校行事などが優先されるためこのようになっているが全国の神社では1日に毎月決まって行なう季節の順調な移り変わりを祈念するお祭りだ。毎月1日の早朝から行なわれるお祭りである。毎月一日に神社やお寺に参拝し、前月の無事に感謝し、新しい月の安全、繁栄を祈る日本の伝統的な風習が「朔日参り」である。新月は「始まり」「リセット」「新たなるスタート」に相応しい日だから、ネガティブな感情や習慣を浄化し、不要なものを手放すのに良い日である。新月から満月に向かいエネルギーが大きくなるために、新月から始めたことは勢いに乗りやすいとされている。実に日本人は折り目正しい民族だと思う。
7月の異名には多くのものがあるが、良く知られているのは「文月(ふづき、ふみづき)」「七夕月(たなばたづき)」だ。今日は上々のお天気で気温も高かったが湿度が幾分低いと見えて心地よい参拝となった。全校生徒で打つ柏手の音も大変良い響きであった。参拝後は中央館ホールに移動し、「学院長講話」と場面は変わり、昨日から高校、中学共に「期末試験の真っ最中」なのでまず私は試験に向かう「心構え」について話した。その後混沌とする世界情勢、アメリカのトランプ大統領の関税問題、日本の現在の情勢などを分かり易く話し、少子化の進展の中で「今を生きる君たちへの期待」は大きいと激励した。
理事長・学院長の講話は何時も生徒にとって「耳障りの良いことばっかり」と思われるかも知れないが、それは大きな間違いであり、私は明確に良い事、悪い事などを伝える。耳に痛いことほど生徒は私に耳を傾ける。実はこちらの方がより重要であり結局生徒を守ることに繋がる。話し方には「トーク術」みたいなものも重要で冷酷な裁判官みたいな表現ではいけない。生徒が良く聞きそれを自分の事として受け入れる事が教育である。以上の展開で7月の一斉参拝は終わった。生徒が神社前で奉唱した「誠の道に違うことなく・・・」の意味を理解してくれたと思う。でもこれで終わりとはならない。しつこく何回も同じような事を言い方を変えたりして言い続けるのが教育に携わる者の責任である。一回言ったからそれでお仕舞なら苦労はしない。